自衛隊体操の効果を最大限にするには、以上の「継続」のための工夫と、冒頭で述べた基本運動の精度を上げることが必要になる。誰もが知っているラジオ体操も、身体を正しく動かさないと効果が半減することが知られている。同様に自衛隊体操も「振る」「上げる」「回す」「捻る」「倒す」「屈伸する」「跳躍する」の7つの動きを正しく実践してこそ、効果が得られる。公式ブックは、DVD付きでフルバージョンのほか、上記のオリジナルバージョンも収録されているので、教官によるポイント解説も参考にしながら無理なく自分のペースで始めてみてはいかがだろうか。
自衛隊体操は、200年前に生まれたスウェーデン体操をルーツに持ち、1952年頃に「5分でできる合理的な全身運動」として考案されて以来、自衛隊の各駐屯地で受け継がれてきたという。上で説明した効果のほかに、身体を動かすことによって安眠が促進され、自律神経が安定しイライラや不安の解消などにも繋がるため、メンタルにも良い影響を及ぼす。そんな効果も、過酷な条件で活動することも多い自衛隊ならではの体操と言えそうだ。
<参考図書>
『『DVD付き たった5分で凄い効果 自衛隊体操 公式ガイド』(講談社刊)
自衛隊体育学校監修/陸上自衛隊協力
5分で「ラジオ体操以上、ウエイトトレーニング未満」の効果があるという自衛隊体操のひとつひとつの正確な動き、効果、ポイントを自衛隊体育学校監修のもと徹底解説した公式ブック。付属DVDには5分で21の動きを行うフルバージョンはもちろんのこと、「ショート(時間短縮)」「シェイプアップ」「ストレッチ」の3バージョンも収録。誰でも無理なく自衛隊体操を自分のものにできる1冊。
text by Sadaie Reiko(Parasapo Lab)
photo by Shutterstock
資料提供: 『DVD付き たった5分で凄い効果 自衛隊体操 公式ガイド』(講談社刊)