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子供の脳の力を目覚めさせる科学的運動メソッド

パラサポWEB

近年、脳科学の分野の研究は目覚ましい発展を遂げており、人間の脳のさらなる可能性が明らかになってきている。その中でも子どもを持つ親が気になるのが、脳と運動の関係性。体を動かすことが脳にいい影響を与えることがわかってきたのだ。そんな脳と体の関係にいち早く注目し、子どもからトップアスリートまで幅広い競技者の指導やサポートを行っているのが複合型スポーツ施設「MTX ACADEMY」。同施設のチーフトレーナーである木村匡宏さんに、子どもの脳のチカラを目覚めさせる運動についてお話を伺った。

運動は「自分で思い描いたことを実現する力」を養う

コロナ禍のためオンラインで取材を受けてくださった、「IWA ACADEMY」の木村匡宏チーフトレーナー。

今回、お話を伺った木村匡宏さんは、プロスポーツ選手にもサポートを依頼される優秀なトレーナーだ。そんな彼の著書『1日5分で運動能力と集中力が劇的アップ 5歳からの最新!キッズ・トレーニング』は、「科学的な運動メソッドで子どもの脳のチカラを目覚めさせる」として脳科学者からも評価を得ている。では「子どもの脳のチカラを目覚めさせる運動メソッド」とは、どのようなものなのだろうか?

「運動にはいろいろな捉え方がありますが、僕がここで言う運動とはスポーツだけではなく、たとえば床を雑巾で拭くといった日常的な動きも含め、体を動かすこと全般を運動と捉えています。また脳のチカラを目覚めさせるというのも、単に学校の勉強ができるようにするという意味ではありません」(木村さん)

2012年から、文部科学省で「高大接続改革」に関する議論・検討が始まった。高大接続改革では、社会構造が急速かつ大きく変革する現代社会において、新たな価値を創造していく力を育てることを目的としている。そのために、高校教育、大学教育、さらにこのふたつを繋ぐ入学者選抜を通して「学力の三要素」を育成することを重要視している。高大接続改革における「学力の三要素」は、2014年の中央教育審議会の答申で以下のように示されている。

1)知識・技能
2)思考力・判断力・表現力
3)主体性・多様性・協働性

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「僕が学生の頃は、学校の試験でいい成績を取れる子が頭がいいと言われていました。ですから大学受験はペーパーテストがメインでしたね。でも近年では国立大学の定員の半分はAO入試にしようという流れになっています。つまりこれからの大学受験では、単なる学力テストだけではなく、書類と面接によってその学生の個性が問われるということです。このように『頭がいい』の定義も、時代とともに変わっていくんです。そうした中で僕が運動によって子どもの脳のチカラを目覚めさせるというテーマで本を書こうとした時に、いろいろ調べてしっくり来たのは『能力』の「能」という字の持つ『自分で思い描いたことを実現する力』という意味でした」(木村さん)

この「能」の意味はまさに木村さんが考える、能力と運動の関係そのものだったという。つまり運動をすることによって、子どもたちが思い描いたそれぞれの未来を実現するための力を身につけるということ。この力とは肉体的な能力はもちろん、「学力の三要素」の中の思考力や判断力、表現力や主体性も含まれる。木村さんは運動を通して、今の時代にあった「頭の良さ」を子どもたちに身につけさせようとしているのだ。

なぜ運動をすると頭が良くなるのか?

昔のドラマや漫画などの登場人物には「頭がよいけれど運動が苦手」、あるいは「運動は得意だけれど勉強は苦手」といったステレオタイプのキャラクターがいた。以前は運動と頭の良さは対極にあるもので、関連性があるとは考えられていなかったからだ。しかし、研究が進んだ今は違う。

「ある脳科学者が『我々は首から下を忘れていた』という意味のことを言っています。人間の脳が他の動物に比べて複雑で大きくなったのはなぜなのかというと、それは体を動かすためだと言うんですね。要は体を動かすことによって脳は発達してきたということです」(木村さん)

つまり、脳が先にあったのではなく、体のために脳が発達したということだ。実際、最近の脳科学の分野では脳を知るために体の動きを調べるといった研究も行われているという。

「記憶力には脳の海馬という部分が深く関わっていますが、有酸素運動をして適度に心拍数が上がると海馬の血流がよくなって、記憶力が上がるという研究データがあるそうです」(木村さん)

脳の力を目覚めさせるにはどんな運動が効果的?

 
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