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筍を掘ってスープを作ろう!春筍と塩豚のおいしい出合い「腌篤鮮(イドシ)」|山口祐介の江南食巡り⑤

80C[ハオチー]

筍を掘ってスープを作ろう!春筍と塩豚のおいしい出合い「腌篤鮮(イドシ)」|山口祐介の江南食巡り⑤

中国料理FROM天台山!当企画は、2021年にオープンした中国浙江省の山岳リゾートホテル「星野リゾート 嘉助天台(かすけてんだい)」総料理長・山口祐介さんの中国食探訪記です。仏教の聖地・天台山から、ここに住み、食を生業として働く料理人の目線で見た《中国の食》をご紹介します。★1回目から読む方はこちらからどうぞ!

里山に春の訪れを告げる筍。日本でも3月から5月にかけては新筍の季節ですね。日本では福岡、鹿児島、熊本など、筍の主要産地は南の方に多い印象ですが、僕が住んでいる天台も筍の産地として知られています。

第1回目の連載でもご紹介したとおり、笋茄(スゥンチェ|sǔnqié)と呼ばれる塩漬け干し筍はこの地域の特産品。新鮮な筍は1月初旬から冬筍として出回り、3月初旬からは春筍が麓の市場に並びます。

麓の市場にて。春筍は皮付きが1斤(500g)5~6元で売られています。 あらかじめ皮をむいて売っているものもあります。こちらは1斤(500g)12元くらいで販売中。 笋茄(スゥンチェ|sǔnqié)の干し場。春筍を塩漬けにした後、蒸し煮にしてから干します。質感はセミドライ。 笋茄。知らなければ、ぱっと見、筍には見えないかもしれませんね。

天台にきてよかったことのひとつが、このフレッシュな筍が当たり前のように食べられる環境です。

特に冬筍のおいしさは格別も格別。とうもろこしのような香りと甘み、サクサクとした食感があり、収穫したては本当に美味!ホテルの社員食堂では、筍と豚肉の炒め物などが何気なく出てきますが、これがものすごくおいしいのです。

しかし、筍を食べ過ぎると尿路結石になりやすいとか。それを知ってから、ひそかに食べすぎには注意しています…。

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さて、市場で春筍を見かけるようになったので、筍掘りをしようという話になったのは3月上旬のこと。調理場で一緒に働いている項さんの実家がホテルから車で5分くらいの場所にあり、裏山が竹林だというので、さっそく皆で行ってきました。

冬と春では掘り方が違う!筍掘りの極意とは?

筍掘りは子供の頃に経験がありますが、やるのは実に数十年ぶり。ほぼすべて忘れた状態といってもいいでしょう。裏庭に行くと、筍掘り専用の鍬(くわ)が人数分用意されていました。

同じ厨房で働く項くんの実家の裏山。見渡す限り竹林という環境は天台はで珍しくありません。 筍掘り専用の鍬。これで筍を掘って掘って掘りまくるのだ!

家の人に掘り方のコツを訪ねると、竹は土の中に地下茎が網目状に這っており、その地下茎からひょろっと出てくる芽が筍となるそう。しかし、この芽は土の中に埋もれており、地表には見えません。

地表には枯れ葉があるので、鍬を左右に動かして枯れ葉をどかし、きっとここに芽があるはずだ…!と思う場所を鍬でブルドーザーのように土を掘っていきますが、これがめちゃめちゃ難しい。

ざざーっと枯れ葉をさらっても、芽の気配もなく、ごく稀に芽がちらっと見える程度。一方、芽が地表に出ている筍は穫ってもおいしくないのだとか。

毛細血管のように土から飛び出ているのが筍の地下茎。その合間に筍が芽を出します。 しかし、小さすぎる…! 地下茎ごと掘り上げられた筍。

結局、2~3時間かけて、僕が穫った筍は1本だけ! 5人で掘って、戦利品はなんと、たったの7本という結果になりました。そこに項さんのおばあちゃんが来てひと言。

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