人気プロレスラー・棚橋弘至、主演映画でオカダ・カズチカと勝負!?「試合同様のピリピリ感」
人気プロレスラー・棚橋弘至、主演映画でオカダ・カズチカと勝負!?「試合同様のピリピリ感」
一人の悪役覆面レスラーとその息子の絆を心温まるタッチで描いた大人気絵本の映画化『パパはわるものチャンピオン』。
かつて「エース」と呼ばれ、リングの上で燦々(さんさん)と輝いていたプロレスラー・大村孝志。しかし試合中の怪我をきっかけにトップの座から転落。その後は覆面で素性を隠し、凶器を使って人気レスラーを苦しめるヒール“ゴキブリマスク”として活動していた。一方で、愛する息子に仕事について言い出せないことに苦悩は募るばかり。そんなある日、息子に嫌われ者のプロレスラーであることがバレてしまい、親子関係に亀裂がはしる。

大村孝志役をつとめたのは、新日本プロレスのスター選手・棚橋弘至。怪我でエースの座から転落した大村について、「自分自身を重ねた」という棚橋に話を訊いた。

棚橋といえば2000年代、観客動員数が下降線をたどっていた新日本プロレスの人気を立て直すべく、PRのために全国各地を奔走。テレビなどメディアにも積極的に出演し、「プ女子(プロレス好きの女子)」を生み出すなどプロレス人気の復興を担った。まさにプロレス界の救世主であり、ヒーロー的な存在だ。

そんな棚橋が今回は、自身とは正反対とも言えるヒールを演じたことについて、「新しい気付きがたくさんあった」と振り返る。

「ヒールは格好良くても、格好悪くてもおもしろい。ヒールはお腹が出ていたり、立ち姿がガニ股だったりするけど、あえて洗練されすぎないようなスタイルがいいと思います。また、試合中は高いテンションをずっと維持している。お客さんへのアジテーションも常におこなうし、本当に大変。プロレスは自分一人ではできないものなので、対戦相手としてヒールレスラーは大切な存在です」

覆面レスラーは正体を明かすことができない。劇中の大村は、息子にすら打ち明けることができず、「いつ話そうか」と躊躇しているうちに、予期せぬ形で事実が明らかになって誤解を生む。

「実際の覆面レスラーたちも、そういった悩みはあるかもしれない。大村孝志はかつてエースであり、そして怪我をしたため、まともに戦えなくなってヒールに転向した。きっと、ヒールへの誇りが持てなかったのだと思います。彼が“自分のプロレス”に誇りが持てるか、どうか。それがこの映画のキーポイントですね」

棚橋も、プロレス人気を復活させるために奮闘し、ようやくそれが叶った矢先に立て続けに怪我を負ってしまう。「エース」と呼ばれながらも満足いく試合ができず、本作のライバルレスラー・ドラゴンジョージ役をつとめたオカダ・カズチカや、内藤哲也ら後輩レスラーの台頭を許してしまう。

「僕自身、この2、3年は怪我が続いてしまって、気分がグッと落ちるときがありました。あと何年できるんだろう、もう無理かもしれないと何度も思いました。仕方ないかなと開き直ろうとしても、やっぱり悔しい。せっかくプロレスがまた盛り上がってきたところだったので。自分が種を蒔いて水をやり、荒地を耕したのに、それを刈り取ったのはオカダ・カズチカだった(笑)。でも、いろんなジャンルで、年齢にとらわれず活躍しているスポーツ選手がたくさんいる。野球界ではイチローさん、山本昌さん、サッカー界ではカズさん(三浦知良)などを見ると勇気をもらえます。僕はこれからもう一度、チャンピオンベルトを目指して、40代の新たなアイコンになりたいです」

ゴキブリマスクこと大村孝志は、ある出来事をきっかけにドラゴンジョージの対戦。新旧エースが激闘を繰り広げる。映画撮影とはいえ、オカダ・カズチカと対戦するのは格別な気持ちがあったのではないだろうか。

「その緊張感は常にありました。同じ現場にライバル関係のレスラーがいるので、スタッフさんたちがすごく気をつかってくれました。絶対にリング外でオカダとバッティングしないよう調整をしてくれたり。僕らがリングにあがるのは、(リハーサル時ではなく)本番のときだけとか。実際の試合同様のピリピリ感が漂っていました。映画のスタッフのみなさんの、プロレスへのリスペクトを感じましたね」

「プロレスラーは、自分が一番だという競争意識が強い人間ばかり」という、棚橋。もしかすると、棚橋がこの映画の主演をつとめたことに納得がいってないレスラーもいるのではないだろうか。

「いやぁ、それは思っていても有無を言わせません! こうやってプロモーションができるのも、僕しかいない。ゴキブリマスクの相棒、ギンバエマスクを演じた田口(隆祐)は声が小さいから特にダメかと(笑)。でも、田口は今回、重要な役をやっていて、大村の妻役・木村佳乃さんから『あの方はどの劇団の方なのですか? 田口さんは役者に向いていますね』とお墨付きでした。僕は褒められなかったから、悔しかったですね。今後もプロレスラーとしてトップを目指しながら、映画などいろんなことをやっていきたいです」

映画『パパはわるものチャンピオン』は全国公開中。
(更新日:2018年10月3日)

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