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【50代の転職 賢人インタビュー】ヘッドハンターが語る① “ベールに包まれた謎の存在”などではないヘッドハンター本当のところ

キャリア50

 

まずヘッドハンティング会社&ヘッドハンターとは何かを知ることからスタート

―月井さんが所属する「プロフェッショナルバンク」について教えてください

2004年に総合人材サービス会社出身者数人で立ち上げた会社で、サーチ型ハンティングという手法を中心にミドル層の中途採用を支援しているヘッドハンティング会社です。現在は、ヘッドハンター40名を含む従業員130名を超える企業に成長しています。

ヘッドハンティング会社というと特殊なイメージを持つかもしれませんが、厚生労働大臣の認可が必要な「有料職業紹介事業者」であり、大きなくくりでは人材紹介会社に当てはまります。

―ヘッドハンティングは、人材紹介サービスのひとつなのですね?

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 はい。人材紹介サービスには大きく以下の2種類があります。

 登録型…一般的な人材紹介サービスのこと。転職希望者がスキルや希望条件などを登録し、人材紹介会社(転職エージェントとも呼びます)がその登録者データベースから求人企業とのマッチングを図って転職を支援

・サーチ型…いわゆるヘッドハンティングのこと。転職市場外からも調査・人材発掘(サーチ)。ターゲットとなった人材を口説き(ハンティング)し、クライアント(企業)に引き合わせる

サーチ型が登録型と異なる点は、アプローチする対象が、自発的に登録してきた顕在的な転職希望者だけにとどまらず、いつか転職を検討したいと考えている潜在層も含まれている点です。

ヘッドハンティング会社のなかにも手法やターゲット・規模などの違いで各種タイプが

―ヘッドハンティング会社のタイプには、どんなものがありますか?

リソースやターゲットの違いで、以下のようなタイプがあります。

・欧米型(エグゼクティブサーチ型)…経営幹部や年収2000万円以上などのエグゼクティブ層がターゲット。アメリカで生まれた本来のヘッドハンティングのスタイルで、外資系のヘッドハンティング会社は基本的にこのタイプ

・サーチ型…経営幹部のほか中間管理職などもターゲットに。クライアント(企業)の依頼に沿って、主に転職市場に出ていない転職潜在層のなかからサーチ(調査・発掘)

・業界特化型…得意とする業界・分野に限定。個人経営のヘッドハンターが前職で築いた人脈を武器に、該当業界だけにターゲットを絞って活動することも

ところが最近、人材紹介会社のなかに「登録型ヘッドハンティング」と称するところも登場。宣伝などで“在籍するヘッドハンターがスカウトします”といった文言も見受けられますが、実際は、転職希望者の登録データベースから人材を探して斡旋するというもので、本来のヘッドハンティングとは少し異なりますね。

日本ではまだヘッドハンティングに抵抗感を示す人が多いのも事実…まずはそこから克服を

―ヘッドハンティングに対し、ネガティブなイメージを持つ人が多いのはなぜでしょうか?

 ヘッドハンティングが日本に入ってきた当初は、終身雇用の全盛期。転職への風当たりは強く、転職を斡旋するヘッドハンティングに対しても良い印象は持たれませんでした。

たまに「ヘッドハンターって、ただの引き抜き屋でしょ」と言われることがありますが、日本では「引き抜き」もネガティブなイメージ。企業が直接、他社から人材をスカウトする際に「引き抜き」と使われることが多いからでしょう。同業でこれをやるとトラブルになりかねないため、ヘッドハンターに「〇〇社から〇〇という人をヘッドハンティングしてきて欲しい」と指名で依頼する企業もあります。

あと、個人情報保護法に抵触していないかの疑念でしょうね。実際にそのご心配はまったくありませんが。

 ―日本にヘッドハンティングという手法が入ってきたのはいつ頃でしょうか

 アメリカで誕生したヘッドハンティングが日本に上陸したのは1970年代。当時は終身雇用が一般的で、定年まで1社で勤め上げるのが良しとされ、転職には批判的な風潮がありました。当然、ヘッドハンティングへの抵抗感は強く、定着しませんでした。

そもそも、アメリカは転職大国と言われていて、2~4年ごと転職を繰り返しながらキャリアアップし、より高いポジションと報酬を目指していくのが一般的です。日本は長く勤めていると好印象を持たれますが、アメリカでは転職先が見つからないのは能力が低いせいと捉えられることもあるほどです。

日本の雇用状況が大きく変わったのは、1991年のバブル崩壊後。長引く景気低迷の影響で終身雇用が崩れ始め、人材流動化が加速、転職する人も増加していきました。そして、最初は外資系企業中心だった日本のヘッドハンティングも徐々に需要が増え、ヘッドハンティング業界も盛んになってきました。

―バブル崩壊から30年以上。日本でのヘッドハンティング事情に変化は?

 アメリカ人は、ヘッドハンティングを受ける際に報酬やポジションといった条件を重視するケースが多いんですね。

一方の日本人は、ヘッドハンティングを受ける際も、転職の条件に職場の環境や人間関係、仕事へのやりがいなどを重視する傾向があります。

30年前に比べれば転職は当たり前になりましたが、アメリカ人のように2~3年後には再び転職するのを前提にではなく、できれば長く働きたいと思って転職先を選ぶ人が多いです。

また、ヘッドハンティングのイメージについては、江口洋介さん主演でヘッドハンターを題材にしたテレビドラマが放映されたりして、だいぶイメージがアップ。以前に比べると格段に身近なものになってきているなと実感しています。

とはいえ、日本では一般的な登録型人材紹介会社と比べれば、ヘッドハンティングはまだまだマイナーな存在。それでも、今後ますます人材不足が深刻になる日本では、各企業がより優秀な人材を求め、ヘッドハンティングの需要も高まると考えています。

ヘッドハンティングに対する理解を深めて、今から心の準備を

ヘッドハンティングは、CXOなどエグゼクティブ層だけに限ったものではなく、全ビジネス人口のなかからクライアント(企業)が求める優秀な人材をサーチして、発掘する採用手法という側面を持っていることがわかりました。

また今後、日本においてヘッドハンティング業界が伸びていくであろうことも考えると、「自分にもいつヘッドハンターから声がかかるかわからない」と、心の準備をしておくことも大切ではないでしょうか。

次回は、月井さんに「ヘッドハンターが狙う人材」についてお話をしていただきます。

ヘッドハンターが語る② 近日公開

ヘッドハンターが語る③ 近日公開

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