
人生100年時代、セカンドキャリアを見据えて転職を考えるミドル・シニア層の社員が増えています。終身雇用制度が崩壊して転職が一般化した現代では、自社で若手を育てるよりも、中途採用で「即戦力」を補填する戦略をとっている企業も少なくありません。
また2007年には雇用対策法改正により、少なくとも表向きには年齢を理由に人材を選ぶことができなくなりました。
このような状況を考えると、40代50代の転職は有利なようにも思えます。
しかしパーソルキャリア株式会社の調査によると、転職成功者の平均年齢は2020年時点で32歳。同年の転職成功者の年齢割合は20代が最多の48.0%で、30代は36.2%に減少、40歳以上ではさらに急減して15.5%という結果でした。
若手に比べて40代50代の転職は一気にハードルがあがることがわかります。
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では40代50代の転職を難しくしている要因にはどのようなものがあるのでしょうか。本記事ではミドル・シニア層の転職が難しい理由と、中高年の転職の戦い方を解説します。
40代50代の転職が難しい理由
企業が40代50代の採用に消極的な理由のひとつは「伸びしろ」です。
気力と体力があり挑戦意欲の高い30代は、すでに身につけている知識・スキルをまだまだ伸ばしていける可能性が高いでしょう。
しかしこのような気力・体力・意欲は40代後半から衰えてくるのが一般的。定年が間近になるということもあり、ポテンシャルが評価されて採用というパターンはなくなります。
また若手と比べると給与の高いミドル・シニア層は、それだけに求められるもののハードルが高く、専門性・マネジメントスキル・実績などの選考基準が厳しく設定されてしまうのです。