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【北京冬季パラPREVIEW】全ての選手がリアル二刀流! アイスホッケーを見逃すな!!

パラサポWEB

冬の北京を舞台に行われた北京オリンピック。アイスホッケー女子の「スマイルジャパン」が予選Bグループを首位で通過し、準々決勝に進出。世界ランキング3位のフィンランドに敗れはしたものの、彼女らの笑顔満開の躍進ぶりもさることながら、氷上の格闘技と言われるアイスホッケーの魅力にハマった人も多かったのではないか。そんな方に朗報がある。3月4日より開催される北京2022冬季パラリンピックでも、アイスホッケーが行われるのだ。

日本アイスホッケー史上唯一のメダルは、パラリンピック!

下肢に障がいを持つアスリートが、スレッジというバケット(座席)付きスケートに乗り、スティックを操りながら激しい試合を繰り広げるパラリンピックのアイスホッケー。かつては「アイススレッジホッケー」と呼ばれていたものの、パラリンピックの競技名変更により、オリンピックと同じ「アイスホッケー」に改まった。残念ながら今大会、日本チームは出場を逃したものの、過去には日本のアイスホッケー史上に刻まれる、輝かしい成績を残している。2010年のバンクーバーパラリンピックで、日本は準決勝で開催国カナダを3-1で下すというジャイアントキリングを果たす。続く決勝でアメリカに0-2で敗れたものの、見事、銀メダルを獲得したのだ。このメダルは、オリンピック、パラリンピックのアイスホッケー競技を通じて、日本が手にした「唯一のメダル」である。

北京行きは逃したが、日本は過去にバンクーバー大会で銀メダルに輝いた

北京パラリンピックの注目国は?

北京パラリンピックに出場するのは8チーム。優勝候補の筆頭は、何といってもアメリカだ。2010年のバンクーバー大会での金メダル以降、2018年の平昌大会で3連覇を達成。今大会で4連覇を狙うアメリカは、前回大会のメンバー中11名が今大会でも名を連ねる。平昌大会の決勝戦、オーバータイムにもつれ込んだ試合で金メダルを決めるゴールをあげたデクラン・ファーマーは、掛値なしで世界ナンバーワン選手と言えるだろう。また、昨年6月に開催され、アメリカが優勝した世界選手権でMVPに選ばれたブロディ・ロイバルは、氷上の激しいプレーとは正反対に、オフアイスでは柔和な笑顔が印象的な選手だ。この2人のプレーにぜひ注目してほしい。

スター選手をそろえ4連覇を狙うアメリカ

アメリカの連覇を阻む最大の壁となりそうなのが、カナダだ。世界選手権でも、過去4大会でアメリカが3度優勝しているのだが、一度だけ、優勝を逃している。その相手がカナダなのだ。前回の平昌大会では決勝に進出し、アメリカとオーバータイムにまでもつれ込む接戦を演じたが、惜しくも敗れ、銀メダルに終わった。また、昨年の世界選手権の決勝戦で再びアメリカと相まみえるも、5-1で敗れている。「アイスホッケーが国技」といわれる国だけあって、是が非でも今大会は雪辱を期したいに違いない。

アメリカのライバル・カナダ。世界選手権の雪辱なるか

北米の2チームに続くのが、世界ランキング3位のロシア(RPC・ロシアパラリンピック委員会)。昨年の世界選手権では、準決勝でカナダと対戦し1点差で敗れたが、カナダをあと一歩のところまで追い詰めた実力がある。また、開催国の中国(同9位)は、2018年にはCプール、昨年はBプールの世界選手権で優勝し、トップディビジョンへ昇格を果たした。開催国として選手強化を続けているだけに、要注目だ。さらに、2019年と2021年に世界選手権を開催し強力なゴールキーパー陣を誇るチェコ(同5位)も見逃せない。

ゴールキーパーに定評のあるチェコの戦いに注目

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なお、今大会の試合フォーマットにも注目するのも面白いかもしれない。出場国8チームを世界ランキングの順位で二つのグループに分け、上位4チームをAグループ、下位4チームをBグループとする。各グループで総当たり戦を行い、Bグループの上位2チームとAグループの下位2チームが準々決勝で対戦。勝者が準決勝へ進出し、Aグループの上位2チームと対戦する。それぞれどの国が勝ち上がってくるか、注目したい。

スティックを2本持つ「リアル二刀流」

残念ながら、日本は最終予選で敗れ、北京パラリンピックへの出場権を得ることはできなかった。しかし、「氷上の格闘技」と呼ばれるアイスホッケー同様、パラリンピックのアイスホッケーも激しいスポーツである。パックを持った選手に対するボディチェック(体当たり)がルールで許されており、氷の上を高速で滑った状態でぶつかり合う際には衝撃音が響き、選手が倒されたり飛ばされたりする場面もある。また、スティックから放たれたシュートはスピードが速く、肉眼ではパックを追えないほどである。

パラリンピックのアイスホッケーは、格闘技さながらの迫力のあるプレー

そして、特筆すべきは「リアル二刀流」。選手たちが持つスティックは、アイスホッケーのおよそ半分ほどの長さであるが、これを2本持ってプレーする。パックを扱うブレードと、スレッジを漕ぐピックが両端に付いており、これを両手に持ち試合に臨む「リアル二刀流」なのである。

アイスホッケーの決勝戦は、パラリンピックの最終日である3月13日、2008年の夏季北京パラリンピックでも使用された国家体育館で行われる。個人種目が多いパラリンピックであるが、団体競技で激しさとスピードが魅力のアイスホッケーにもぜひ注目してほしい。

フリーランスアナウンサー 加藤じろう
アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなどの実況を務める。パラアイスホッケーは2007-08シーズンより取材を続けている。

edited by TEAM A
photo by Getty Images Sport

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