top_line

【 最新ニュースをアプリでサクサク読むなら! 】

1/29劇場公開『誰かの花』 インタビュー:和田光沙さん 誰かにとっての何かになれるということが、嬉しい

cinefil

第34回東京国際映画祭「アジアの未来」部門正式出品、2022年1月29日(土)から渋谷ユーロスペース、横浜シネマ・ジャック&ベティをはじめ全国劇場公開が控えている『誰かの花』(奥田裕介 監督)にご出演の和田光沙さんにお話しを伺いました。

役者になるきっかけ
物心ついた時から役者になると思ってたみたいです。幼稚園のお遊戯でほめてもらった、とかそんな感じがきっかけだと思うんですが、小学生の頃には「ミュージカルスターになりたい」なんて文集に書いていたみたいですね。
役者を本格的に始めたのは24歳の時です。
映画のワークショップに参加して、そこからですね。
その時は大企業に就職していたんですけど、結構先までが見えてしまって。企業のレールですよね。そこから全く別のこと、こどもの頃、思っていた役者の夢に踏み出そうと思って、ワークショップに参加したのがきっかけです。
役者10年やってます、みたいな人ばかりの中で、私だけ初めてで(笑)。右も左もわからない私は、みんながワークショップで泣かされている中でも結構楽しくやっていました。
その時のワークショップの映画監督から「役者は板(舞台)の上にも立たなくてはだめだ」と言われて、その後、劇団に入って舞台にも出るようになりました。
劇団時代は本当に何から何まで・・・小道具から客演の方のお世話、チケット売りまで・・・劇団ならではの面白さでしたね。

和田光沙さん

舞台と映像で演じること
今は映像が主の活動になっていますけど・・・機会あれば、また舞台の上で演劇もやりたいんですよね。
映像と演劇の違いは、出力の仕方が違う、と思うんです。
演じる、という根本的なところは同じなんですけれど。
映画の場合は自分ひとりの力ではどうにもならないし、いろいろな部署の力が集まって、出来上がった作品は自分の力で思い通りにはならない。
演劇の場合は役者の肉体で観客のフォーカスを持ってくることがしやすいと思います。自分自身を演出しながら役者主体で肉体を動かしていくような、私がやってきた演劇はそんな感じが多かったですね。
役者にとっては舞台は力がつくと思います。板(舞台)の上で演じ続けていきたいと思います。
奥田裕介監督とは別の現場でスタッフにいらしていて、その時にお話したことを覚えています。その現場は自主映画だったんですけど、全員が持てる力を発揮して頑張っていたような記憶があります。奥田監督は、現場をよく見ていて・・・近くにいなくても遠くから現場の様子を冷静に見ながらアドバイスをされていましたね。

『誰かの花』と監督について
『誰かの花』の脚本を最初に拝見した時には、何を自分の中で正解としていいんだろう、と思いました。
誰の視点で観るかによって全く違う物語に感じられるんじゃないかと感じました。
これはちょっと、気合入れてとりくまないと、というくらい熱量の在る作品だと思いました。
監督が身を削って書いたという感じがありましたね。
観ている人に偏った押し付けにならないように、ということはとにかく気ををつけました。
監督とディスカッションしながら作品をつくっていくときに、身内の事故に関してどこまで感情を出していくのか、その感情の変遷を表現していく、ということは難しいところでしたね。
監督はとにかく役者さんとの向き合う時間を大切に思っているのかな、と思います。
監督は、あまり自分の考えをおっしゃったりする方ではないんですが、「今回の作品は自分をさらけ出します」とおっしゃっていただいて、それは心強かったです。わからなかったら、監督に訊こう、という安心感があって(笑)。イン前も現場でもわからないところは、とにかく監督に訊いて進めていきました。
私は、自分の中で答えをもって現場に行こうとするタイプなんですけど、今回は監督にある部分、頼りながら臨めました。
監督の役者さんたちとの接し方が、今回の作品の雰囲気にも表れていると思いますし、その監督の姿勢が作品を引っ張っていっているような気がします。

広告の後にも続きます

和田光沙さん

誰にも拾われないような痛みや悲しみに寄り添えるような作品
今まで、「何で役者しているの?」という問いには曖昧に答えていたんですけど、今回『誰かの花』の撮影が終わって、少し考えが変わったんですね。
今までは自分が楽しければ、という考えも少しはありましたが、今回の作品が終わってからは、自分が「誰かにとっての花」になれればいいなあ、ということも考えるようになりました。
作品を観た人の心に少しでも残るような・・・。
今回、奥田監督の現場と時間を経験したことで、誰かにとっての何かになれるということは嬉しいことなんだなって、実感できたというのがこの作品だったんですね。
これからも、誰にも拾われないような痛みや悲しみに寄り添い、観る人に何かを与えることのできる作品に出合い、演じていきたいです。

インタビュー後記
ご出演される作品によって様々な表情を見せる和田光沙さん。
実際の和田さんはとても気さくな方、という印象でした。
『誰かの花』では夫を亡くす妻という役を感情を抑えながらも心に迫る演技は必見です。

和田光沙
東京都出身。映画『岬の兄妹』(2020)をはじめ数多くの映画に出演。
事務所:https://birdlabel.net/member/detail.html?id=11
Twitter:https://twitter.com/misawada

『誰かの花』予告編

1月29日(土)~ユーロスペース、ジャック&ベティほか全国劇場公開

  • 1
  • 2

TOPICS

ランキング(映画)

ジャンル