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“普通のセールスマン”が突然スパイに⁉ 衝撃の実話を映像化した「クーリエ:最高機密の運び屋」

キネマ旬報WEB

“普通のセールスマン”が突然スパイに 衝撃の実話を映像化した「クーリエ:最高機密の運び屋」

「追想」のドミニク・クックがメガホンを取り、ベネディクト・カンバーバッチが製作総指揮も兼ねた主演作「クーリエ:最高機密の運び屋」のBlu-ray&DVDが1月21日(金)にリリースされる。東西冷戦下、米ソ間の核武装化が激しさを増していた1962年。人類が第三次世界大戦に最も近付いたと言われる“キューバ危機”の裏で奔走した2人の男の真実とは――。

ある日突然、CIAとMI6から“運び屋(クーリエ)”に任命された男

ベネディクト・カンバーバッチ演じる主人公グレヴィル・ウィンは、妻(ジェシー・バックリー)と一人息子の3人で慎ましく暮らす英国人。酒の強さと軽妙なトークを武器に商談相手の懐にするりと潜り込む、いたって普通のセールスマンだ。しかし、その“普通さ”がCIAとMI6の目に留まる。彼は、世界平和のために祖国を裏切ったGRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)のオレグ・ペンコフスキー大佐(メラーブ・ニニッゼ)からソ連の機密情報を受け取り、西へ運ぶ任務に就くことになったのだ。かくして表向きは販路拡大のため世界中を飛び回るセールスマン、裏では世界を揺るがす最高機密の運び屋としてのウィンの二重生活が始まる。

わけも分からぬままいきなり核戦争に関わる重要機密を運ぶことになった“超素人スパイ”のウィン、“バレたら処刑”という重い十字架を背負いながら秘密裏に彼と接触を続けるペンコフスキー。共に重責を担う彼らの物語は、それぞれの愛する家族をも巻き込みながら信じがたい結末へと突き進む。

ベネディクト・カンバーバッチ渾身の演技に圧倒される!

ドラマ『SHERLOCK/シャーロック』や「ドクター・ストレンジ」など、クセのある天才キャラがよくハマるカンバーバッチだが、本作で演じるのはごくごく普通の小市民ウィン。軍人経験もなければ武器もない。あるのは、持ち前の人の良さとビジネスマンとしてのスキルだけ。そんな彼が物語の終盤、ひどい仕打ちを受ける場面がある。服を脱がされ、バリカンで頭を丸坊主にされ、ものすごくまずそうなスープをただただすすり、終わりの見えない暗闇で生き続ける。頬はげっそりとこけ、全ての尊厳と自信まではぎ取られてしまったような身体は見事にやせ細っている。何よりも、彼の目が実際にそれを経験した人にしか出せない“色”をしているように見えた。「役作り」と言ってしまえばそれまでだが、ここまでできる役者が一体どれだけいるだろうか。

映像特典のメイキングでは、彼を「世界最高の役者」と語る監督や「(ウィン役に)ベネディクト・カンバーバッチ以外は考えられない」と話すアダム・オークランドやベン・ピューらプロデューサー陣の貴重なインタビューも収録されている。

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彼が全身全霊で“普通の人”を演じれば演じるほど、このミッションがいかに異常なことであったかが際立っていく。そして、観ているほうはいつの間にか自分も当事者となったかのような錯覚に陥り、ウィンの恐怖をより身近に感じられるのだ。「ベネディクト・カンバーバッチって誰?」という人はもちろん、彼の作品を観たことがある人にこそぜひ観てほしい。役者ベネディクト・カンバーバッチの本作での演技は、きっとあなたの期待値をかるく上回るはずだから。

敵対国同士の男2人が立場を超えて育んだ固い絆

本作はいわゆる“戦争映画”だが、ウィンとペンコフスキーの国を超えた友情をしっかりと描いているため非常に観やすい戦争映画に仕上がっている。「ミケランジェロの暗号」や「ブリッジ・オブ・スパイ」などで知られるペンコフスキー役のメラーブ・ニニッゼの抑えた演技も非常に素晴らしい。2人は自らの命を懸けて平和のために行動した。彼らがいなければ世界はどんな末路を辿っていたのか、想像するだけでも恐ろしい。

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