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洗いすぎは逆効果!? 頭皮や口臭、デリケートゾーンなどパーツごとのニオイ対策を専門家に聞きました【アラフォー女子のからだ百科:ニオイ②】

女子部JAPAN

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家族で指摘し合うことも大切!
まずは自分のニオイを知ることから

加齢臭や汗臭など自分自身のニオイは、鼻が慣れてしまうせいか、なかなか自分では気づかないことが多いようです。また、ニオイの感じ方は人によって異なり、同じニオイでも“臭い”と感じる人と、“臭くない”と感じる人がいます。とはいえ、自分が気づいていないだけで、周囲にはニオイを感じられてしまっているのであれば、何か対策をしたいところ。

そこで、自分のニオイはどうなのかを確認してみることは大切です。ニオイチェッカーなどの機械を使うという手もありますが、より手軽にできる方法でまずはお試しを。自分が脱いだ服をクローゼットなどに吊るしておき、少し時間を置きます。そうすると、空間内にニオイがこもり、服についた加齢臭や体臭が変化。その服を嗅いでみると、客観的に自分のニオイに気づくことができます。

 

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「自分で気づきにくいニオイは、家族同士で指摘し合うのが建設的な方法です。家族間でも切り出しにくい話題かもしれませんが、知らないところで他人に“くさい”と思われるのは、家族としても悲しいですよね。そうであれば、家族に指摘されたほうがいいと思いませんか?

ニオイが変化して悪臭化すると、病気が潜んでいる可能性もあるので、“お互いが健康でいるためにチェックし合う”という、前向きな発想にチェンジしてみてください」

 

 

洗いすぎは逆効果!?
皮膚を健康的に保つことが大事

加齢臭や汗臭、ストレス臭などの嫌なニオイは、洗い流すことで、その場の解決方法にはなります。ただし、ニオイの根本的な解決にはなりません。

 

「ニオイが気になるからとゴシゴシと洗いすぎるのは逆効果。皮膚の油分が過剰に落ちてしまい、乾燥が進んでしまいます。そうすると、皮膚にいる常在菌がバランスを崩し、不要な雑菌が繁殖してしまうことに。皮脂は皮膚を守るために分泌されるのですが、落としすぎると、かえって分泌量が増えてしまいます」

また、頭皮も同じことが言えるそう。加齢臭よりも少し前の40代をピークに、「ミドル臭」というニオイが発生します。このミドル臭の特徴は、後頭部を中心に出ることと、皮脂と汗の混じり合った混合臭であることです。枕のニオイが気になる人が多いことから、「枕臭」とも呼ばれています。

 

「シャンプーをしすぎると、頭皮が乾燥してしまい、頭皮を守るために皮脂の分泌がかえって増えてしまいます。そうすると、乾燥しているのに脂っぽい頭皮になってしまい、あまり健康的な頭皮とは言えません。女性であれば、高級アルコール系のシャンプーなど洗浄力の強いシャンプーはなるべく避けて、よりマイルドなアミノ酸系シャンプーを使うのがおすすめです」

 

皮膚も頭皮も、洗浄力の高いものでゴシゴシ洗ってしまうと、かえって潤いがなくなってしまい、健康な状態ではなくなってしまいます。そうなると、頭皮を守るために皮脂が増え、さらに脂っぽいニオイが悪化する可能性があります。

 

 

デリケートゾーンのニオイは、
悪臭化したら病気の可能性も

生理の時などに感じるデリケートゾーンのニオイも、女性なら気になるところ。膣の中は「膣内フローラ」、子宮の中は「子宮内フローラ」などと呼ばれ、健康な状態であれば99%が乳酸菌なのだとか。そのため、デリケートゾーンは少し酸っぱいニオイがするのが普通なのだそう。

しかし、免疫が低下したり、膣内フローラや子宮内フローラのバランスが乱れたり、また肛門と近いことで大腸菌などが繁殖してしまうと、デリケートゾーンが悪臭化しやすくなります。それが原因でかゆみが出てしまったり、ニオイやおりものが変化したりと、不快な症状が出てしまうこともあるそうです。

 

「デリケートゾーンのニオイが変化するのは、閉経も関係しています。女性が閉経を迎えると、膣が乾燥しやすくなってしまい、おりものの量が減ってしまいます。おりものは乳酸菌を保つために必要なものなので、おりものの減少によってバリア機能が低下。さらに、外からの雑菌が増えやすくなり、ニオイの原因や細菌性膣炎などが起こりやすくなります」

 

また、月経時の嫌なニオイの原因は、おもに経血。経血はタンパク質を多く含み栄養も豊富なので、菌が増殖しやすい環境なんです。ある程度のニオイがあるのは当たり前ですが、明らかにニオイが変化したり、ニオイが悪臭化した時は、婦人科に行くようにしましょう。

 

「生理時にナプキンやおりものシートを使っていて、経血がついた状態で時間がたってしまうと、ニオイが強くなってしまいます。ナプキンなどは、こまめに取り替えるようにしましょう。また、ニオイを軽減するような消臭タイプの月経ショーツもありますので、そういったものを活用するのもおすすめです」

 

 

口臭予防は虫歯ケア+歯周病ケア
マスク着用時でも鼻呼吸がカギ!

桐村先生によると、日本人女性はこまめな歯磨きで虫歯ケアはしっかりしているものの、歯周病ケアはあまり気にしない人が多いのだそう。口臭予防のためにも、歯間ケアまでしっかり行わなければ意味がないと言います。

 

「口臭を予防するためには、歯磨きだけの場合は6割、歯間ブラシやフロスを使うと8割、電動の水流洗浄を使って9割、仕上げに予防歯科にかかることで、やっと10割の歯垢を落とすことができ、オーラルケアが完了します。これで、生涯にわたって口臭と無縁で過ごすことができるんです」

 

なんと、軽いものを含めて歯周病や歯肉炎にかかっている人は、20代で7割、35歳以上で8割にもなるのだとか。歯周病は、中高年の病気というイメージが強いですが、成人前から全員が気にする必要がある病気なのです。

また、コロナ下でのマスク生活と口臭の関係も気になるところ。マスクの中にこもった、自分の口臭が気になったという人も多いのではないでしょうか。

 

「マスク生活では、鼻呼吸を意識することが基本です。口呼吸になってしまうと、口の中が乾いてしまい、唾液の分泌量が減ってしまいます。唾液が減ると口臭の原因になり、また感染症にも弱くなってしまいますので、今の時期はより一層、気をつけるべきですね」

 

腸内環境を整えることが、
地球にも優しく、ニオイ対策にも有効

桐村先生が提唱しているのが、食と腸内環境の関係。“腸内フローラ”などと呼ばれますが、私たち人間の腸内は、まるで地球上で植物が育つ環境とよく似ていると言います。

私たちが食べ物を食べると、それが消化・分解・発酵されて、便としてお腹の中に溜まります。これが、土のイメージ。植物は土に根を下ろし、葉脈から栄養を吸収して、葉っぱや実、花になる部分を育みます。人間の体もこの植物の仕組みと相似形。腸内フローラで栄養豊かな土を作り、腸の根っこから吸収して、血管を伝って栄養を運び、全身の細胞を健康に保つのです。

 

「土が悪くて根腐れすると、植物も枯れてしまいますよね。私たちの体も、まさに植物と一緒。土台となる土が悪いと、体にさまざまな不調が出てしまうのです」

 

腸内環境を悪化させてしまうのは、偏った食生活がひとつの原因。たとえば、現代の日本人は、パンや小麦、お肉、砂糖などを多く摂りすぎていると言います。

そこで、人間の体を作り出す“土”をよくするためには、食の選択が重要になります。偏った食生活を整え、さまざまな種類の野菜や魚、米などもバランスよく摂ることで、自分の健康を保つこともでき、それが大きな意味で地球環境のためになるのです。

 

「腸内環境が悪くなると炎症を起こしてしまい、体全体を酸化させてしまいます。このとき、強い酸化ストレスが起こり、皮脂の酸化にも繋がるのです。これが、加齢臭やストレス臭を発生させる原因にもなります」

 

腸内環境を整えることは、病気や感染症にも強い健康的な保ち、さらに自分のニオイ対策にもつながるのですね。

 

 

ニオイはとてもデリケートな問題なので、他人に相談しづらいもの。自分で気になったり、家族に聞いてみたりして気になるようなら、パーツごとの対策を取り入れてみてはいかがでしょうか。悩みを密かに抱えていないで、ニオイ対策や改善をすることで、自分に自信を持つことができるようになるかもしれません。

ニオイが急に悪臭化した場合や、強いニオイがどうしても改善しない場合などは、体内環境や腸内環境の変化の可能性を考え、生活を見直したり健康状態をチェックしたりしましょう。

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