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2021年も記録更新。観測史上最高の海水温度だったことが判明

カラパイア


 2021年、更に記録が更新された。海水の温度が観測史上もっとも熱い年だったことが判明した。記録が更新されるのは、6年連続となる。

 研究グループによると、海水温の上昇は、気候変動による地球温暖化が原因で、海洋熱含有量は、容赦なく世界的に上昇しているという。

世界中の海で最高記録を更新

 昨年はラニーニャ現象(周期的に太平洋の海水温が低くなる現象)が起きていたにもかかわらず、世界中の海で、上部2000メートルの海水温の最高記録が観測された。

 海水温の記録が始まった1955年以降で海がもっとも暑い年だったが、このように記録が更新されるのは6年連続でのことだ。

 研究グループのケビン・トレンバース氏(アメリカ大気研究センター)は、「海洋熱含有量は、容赦なく世界的に上昇しています。これは人為的な気候変動の主要な指標でもあります」と語る。

海水温の上昇は台風や豪雨、洪水のリスクを高める

 『Advances in Atmospheric Sciences』(2022年1月11日付)に掲載された研究によると、海水温の上昇は、巨大な台風や異常な雨を増加させ、洪水のリスクを高める。

 さらに海水が暖められることで膨張し、グリーンランドや南極の氷を蝕む。それによって崩落する氷は、年間1兆トンにもなり、これが海水面の上昇を引き起こす。

海は”一時的”に破滅的な気候変動を防いでいる

 『The Gurdian』によると、過去50年で排出された熱の90%は、海に吸収されているという。

 海が吸収する熱量は膨大で、昨年は上部2000メートルの海水によって、14ゼタジュール以上のエネルギーが吸収された。これは世界全体の発電量の145倍に相当するエネルギーだ。

 こうした海洋の吸収機能がなければ、地球の気温はすでに破滅的になものになっていたに違いない。今のところ私たちが最悪の事態を免れているのは、海のおかげだ。

 温暖化の原因になる二酸化炭素もまた海に吸収されている。それは人間が排出する量の3分の1に及ぶが、これは海水を酸性化させる。

 このような変化は、海洋生物の4分の1が住処とするサンゴを破壊する。人間にとって無関係な話ではなく、そこにある生態系は5億人以上の人々の食料供給に関係している。

 また海洋の酸性化は、サンゴだけでなく、魚にとっても有害であることがわかっている。

 長期的に見た場合、もっとも大幅な海水温の上昇が見られるのは、大西洋と南極の海であるという。しかし1990年代以降、北太平洋でも劇的な上昇が見られ、地中海は昨年、最高水温を更新した。

 研究グループのマイケル・マン氏(ペンシルベニア州立大学)は、「こうした水温の上昇は今後も続くでしょうし、今回のような海水の熱含有量記録も更新され続けるでしょう」と述べている。

 ちなみに地球温暖化というと、全ての場所で気温が上がると誤解している人も多いが、正確には、温暖化に伴う気候変動であるため、局所的には寒冷化することもあり、地域的に大寒波が発生していても、それは温暖化を起因とした気候変動だからだ。

References:Hottest ocean temperatures in history recorded last year | Oceans | The Guardian / The Oceans Are Now Hotter Than at Any Point in Recorded History, Scientists Warn / written by hiroching / edited by parumo

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