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【小説】緊急事態宣言解除、久しぶりの客足に嬉しい悲鳴

幻冬舎ゴールドライフオンライン

※本記事は、吉村真理氏の書籍『絆の海』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

待ちこがれた再会

初夏の空気に包まれたうららかな空が広がる。通りに漂うエスプレッソの香りに引き寄せられて、カフェの横に自転車をつけた。

「おはよう、サトシ。今日から再開?」

「おう、ケン、久しぶりじゃないのー!」

懐かしそうな目で見つめ返すサトシは、ともに代官山で店を構えて助け合ってきた仲間だった。

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「やっと、やっとうちは営業再開だよ。そっちはどうしていた?」

「うちはずっと開けていたよ。お客さん少なかったけど」

「おれは冬眠みたいに家から一歩も出なかったよ。腕が落ちてたら心配だよ。いつものでいい?」

淹れたてのエスプレッソにミルクフォームで、たくさんのハートを描いて、カプチーノを差し出してくれた。

「愛がいっぱいだな」

「もちろん。お昼食べる暇もないんでしょう? クッキーも持ってって」

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