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暴れて大泣きする我が子…困り果てる母に、医者がまさかの提案

幻冬舎ゴールドライフオンライン

※本記事は、小児科医である大宜見義夫氏の連載『爆走小児科医の人生雑記帳』(幻冬舎ルネッサンス新社)を再掲したものです。

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インフォームド・コンセントとは言うけれど……

一口にインフォームド・コンセント(医療側の十分な説明と患者側の同意と納得)と言うけれど、患者サイドに真意を伝えるのは難しい。なぜなら、患者自体が「何を知らず、何を知りたいのか」がわからないからだ。

気管支喘息の患者さんに噴霧式の吸入薬について丁寧に説明し指導したつもりなのに、翌日、親御さんから、「吸入薬を使ったがスプレーが出ませんでした。全然効きません……」と苦情を言われた。使い方を確認すると、吸入薬を上下逆さまに使用していた。

若い母親から、赤ちゃんがどうしても薬を飲んでくれないとの相談を受けた。話をよく聞くと、薬は、食後に与えるものと思い込み、授乳後に満腹状態になった赤ちゃんに薬をムリヤリ飲ませようとしていた。

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患者さんに病気や薬の説明をし、患者サイドから「ハイ、わかりました」と言われると、つい安心してしまいがちだが、患者さんが何を勘違いし、どんな思い込みをしているかがわからないといきちがいが起こる。そういう場合、初診時に薬は短めに出して、次回の受診日を早め、患者サイドのどこに思い込みや勘違いがあるのかをさぐり当てることにしている。

注射恐怖の坊や

受診の度に大泣きする二歳半の坊やを連れて母親が相談に来た。四か月前、肺炎で入院した際、点滴の処置で母親から引き離されパニック状態になったことから、入院中もずっと大泣きしていたという。それ以後も、カゼなどで受診する度に、大泣きを繰り返した。入院中の恐怖が心の傷になっているのかもしれないと母親は心配していた。

おそらく、入院時の点滴処置の際、暴れて大泣きするため担当の職員から「お母さん、泣いて困るので外で待っていて下さい」と言われ室外に移された。母親が突然いなくなるという、その時の不安や恐怖がよみがえるのであろう。

不安がる母親に次のように説明した。

「血管が細く脱水がひどい小さい子に点滴する場合、ナースや医師はかなりの精神力や集中力を必要とします。そんな時、後ろで肉親の思い詰めた眼差しや息づかいを感じると集中力を発揮できなくなります。ですから、親御さんを遠ざけて精神を集中して一回で点滴を済まそうとするのです。そういう時は、点滴処置が終わった段階で、親御さんから『恐かったでしょう。ごめんね。お母さんもそばにいたかったけど、そうするとお母さんもつらくなるのでちょっと離れていたの。でも注射我慢できてよかったね。もう大丈夫よ』と安心した口調で言い、しっかり抱きしめましょう」

「でも、二歳の子にそんなこと通じますか?」

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