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3~10歳までが大切? 21世紀型総合スポーツが子どもの力を伸ばす

パラサポWEB

いい大学に入り、有名企業に就職して定年まで勤めるといった生き方が理想とされたのは昔の話。今は当たり前にある仕事も、将来的にはAIロボットに取って変わられるという予想もある。従来型の偏差値重視の均一的な教育だけでは、これからの予測不可能な世の中を生き抜いていける人材を育てることは難しい。そこで最近注目されているのが、均一的だった日本の教育を改革し、21世紀型の新しい教育に取り組んでいる注目の総合型キッズスポーツスクール「biima sports(ビーマ・スポーツ)」。21世紀の社会で活躍できる人材を育てるには何が重要なのかを代表取締役CEOの田村恵彦氏に伺った。

目的はスポーツを教えることではない

株式会社biima代表取締役CEO田村恵彦氏

総合型キッズスポーツスクールと聞くとスポーツがうまくなるため、運動神経をよくするためのスクールだと考える人もいるだろうが、そうではない。「biima sports」の「biima」とは、「asobi×i(人、IT、idea)×manabi」から作った造語で、子どもたちがスポーツを通して楽しみながら多様性や主体性、創造性を育んでいくことを目的とした、21世紀型の新しい学びの場なのだ。つまりスポーツはあくまでも学びのためのコンテンツであり、それが目的ではない。

「産業構造が2、3年でコロコロ変わる今の世の中では、学力以外の能力、たとえばコミュニケーションスキルや課題解決能力といったいわゆる非認知能力がますます重要になっていきます。なぜかと言うと、多様なこれからの時代は、答えがない、答えが1つではなくなっていくからです。言われた通りにExcelで処理する能力や計算が速いといった能力はすぐにAIでもできるようになる。それよりも、チームで何かに取り組み、失敗しても諦めずに、チームでコミュニケーションをとって別の方法を考えて試してみるといった能力が重要になってくるわけです」(田村氏)

しかも、そうした非認知能力を高めるのに、スポーツは最適なコンテンツなのだそうだ。なぜなら、スポーツはチームメイトと意思疎通(コミュニケーション力)をとったり、試合で負けたらなぜ負けたのかを振り返り、それを改善するための方法を考え(課題解決能力)、再度チャレンジする(挫けず最後までやりきる力)という非認知能力を高めるのに必要な訓練が自然にできるからだ。

A or BではなくA & Bの総合スポーツ教育

biima sportsで子どもたちは野球やバスケ、サッカースプリントなどさまざまなスポーツを総合的に体験する。

田村氏が子どもの能力を高めるコンテンツとしてスポーツを定義した際、特に重要だと考えているキーワードが「総合スポーツ」と「非認知能力」。「総合スポーツ」というのは、1つの特定の競技に絞り込むのではなく、いろいろな競技を体験させるということ。

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「今までですと、子どもにスポーツをさせると言うと、とりあえず体操教室やサッカークラブに入れるとか、野球をやらせるといった特定の競技をはじめるのが一般的でした。でも子どものうちはAorBか、たとえば野球かサッカーかを選ぶのではなくて、A&Bつまり野球もサッカーもやらせたほうがいいんです。幼少期にいろんなスポーツを総合的にやった方が、脳科学的にもスキルがつきやすいというメリットがあります。たとえばサッカーなら動作変換能力やボールの操作能力。テニスならリズム力や空間能力というように、能力の幅を広げられる。ヨーロッパの強豪クラブチームでも幼少期にはいろんなスポーツを行うことを推奨しているそうです」(田村氏)

実際に世界で活躍するトップアスリートの中にも子どもの頃は複数のスポーツをしていたという例が見られる。たとえばテニスの錦織圭選手はサッカーや野球、水泳をやっていた。大リーグで活躍中の大谷翔平選手も水泳とバドミントン。日本人で初めてNBAドラフトで1巡目指名された八村塁選手はバスケットボールを始める前は野球をやっていたそうだ。

非認知能力を高める方法

複数人のチームで課題をクリアするプロジェクトラーニング型の学習で非認知能力を高める。

もうひとつのキーワード「非認知能力」だが、この力を高めるにはいくつかのコツがあると田村氏。

「サッカークラブや少年野球のチーム、部活動などでよく見る光景として、監督やコーチが『ボールはこうやってパスしろ』『バッティングっていうのはこうやるんだ』と、正解を先に言ってしまうケースです。こういう指導方法はチームの勝利には繋がるかもしれませんが、選手ひとりひとりの成長には繋がりにくい。子どもの非認知能力を高めるには、『こうやるんだよ、見ててね』とお手本を見せるのではなく、自分で考えてアウトプットさせて、失敗したらまた考えさせるということが重要です」(田村氏)

たとえば中学校のサッカー部の練習試合で選手がよくないプレーをしたとすると、日本では指導者が「ああいう時はパスをしろ」などと正解を言ってしまう。ところがサッカーの本場ドイツなどでは指導者は「なぜ、ああいうプレーをしたのか?」と質問をし選手自身に考えさせる。すると選手は「こういう展開に持っていきたかったから」と自分の考えを言葉にして説明するので、「でもうまく行かなかったから、どうしたらいいと思う?」とさらに指導者は問い返す。こうすることでコミュニケーション力や課題解決能力が鍛えられるというわけだ。

「子どもがWhyやHowなどのWH疑問文に答えられないような年齢の場合は『こっちの投げ方とこっちの投げ方は、どっちが上手?』というように2択にするか、イエス・ノーで答えられるような聞き方をしてあげればいいんです。とにかく、どう思うのか? なぜそう思うのか? を考えさせて、言葉にさせ、自分で気づいて改善できる力をつけさせることが大事なんです。つまり非認知能力を高めるには教えるのではなくて、導くことが重要になってくるんです」(田村氏)

子どもの能力を伸ばすには3~10歳までが重要

子どもの年齢に合わせた伝え方、指導方法が重要。
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