【今週のお悩み】
先日、靴を買いにデパートへ行ったのですが、履き心地もいろいろ、値段の差も様々なたくさんの靴を前に迷っているうちに、だんだん憂鬱な気持ちになってきて、結局買わずに帰ってきてしまいました。そもそも靴を買いに行ったのも、今履いている靴が痛んできたために交換しようと思ったからだったのに、必要な買い物の時でさえこんな風に手ぶらで帰ってきてしまうことが多くて困っています。
他のことでは特に優柔不断なタイプでもなく、それなりにファッションにも興味があり……でも物(特に嗜好品やおしゃれに関するもの)に関しては欲しいと思えるものに出合っても、「本当に必要なのか?」「無駄遣いなんじゃないか?」という疑問が頭をよぎり、なかなか「買う」という決断ができません。
宇多丸さんはいつもお気に入りを身につけているイメージがあるのですが、買い物を楽しむコツや、自分の「欲しい!」という気持ちを認めてあげる方法があれば、ぜひ教えてください!
(てくてく・東京都・43歳・会社員)
こばなみ:宇多丸さんは、どっちかっていうと、ちょっといいなと思ったら、とりあえず買っちゃうみたいな感じですか?
広告の後にも続きます
宇多丸:前々回にも言ったように、最近ようやく家の持ち物を大幅に整理したので、今はだいぶ抑制していますけども、基本やっぱり、物欲かなり強めなほうなのは間違いないですよね。
全欲のなかでも、ぶっちぎりトップなくらい(笑)。買い物のためなら早起き苦じゃない!
ま、80年代、消費社会全盛期に育ったのが大きいのかな、やはり。
いったん欲しいものができちゃうとそのことばっかり考えちゃって、手に入れない限りその呪いが解けない、という感じですよね。
逆に言えば、無事ゲットして呪いが解けてしまえばもう、そこまで執着することもなくなっちゃう……って、みなさんこれ、あくまで対モノの話ですからね!?(笑)
とはいえ、面倒なことに根は堅実でもあるので、そこはてくてくさんともまったく同じように、もったいないかな〜とか、いちいち逡巡もするはするんですよ。
ただ今は、その悩んでる時間こそが無駄っていうか、どうせその後もウジウジ考え続けてしまうんだから、だったらとっとと買って使って減価償却しちまえ!というふうに考えるようにしていて。
つってもそこまで高い買い物するわけではないし、ギャンブルするとかでもないんだから、どっちにしたってたかが知れた散財ですしね。