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忍び寄る禁断症状…アルコール依存症者が放った「一つの質問」

幻冬舎ゴールドライフオンライン

※本記事は、田中敏之氏の書籍『追憶 ~あるアル中患者の手記~』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

仲間たち

あの日、私はアル中の施設に入所して、ひとまずは身を寄よせる場所を与えられたことに感謝した。

それにしても、不透明とうめいな先行きに対して不安を覚おぼえずにはいられなかった。私は過去の一切いっさいを失い、未来の一切に絶望を見た。

それまでどんな集団生活にも耐えられなかった自分が、今さらこの収容生活に耐たえていけるものとは、とても思おもえなかった。私は忍び寄る禁断症状の不安に駆かられながら、施設の女医じょいさんに

「私は自分がアル中であるとは思えないのです」

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と問い掛かけた。

すると、彼女はことも無なげに、

「ええ、アル中は否認ひにんの病気と言って、必ず自分はアル中ではないと言いうのです。世界中で自分がアル中だと思おもっているアル中など一人もいませんよ」

と答えた。私が

「では、私が自分の力で酒を止やめられなかったのはなぜでしょう」

と聞くと、彼女は、

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