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癌が身体中に転移した母…一時退院の際、娘が衝撃を受けたワケ

幻冬舎ゴールドライフオンライン

※本記事は、小児科医である河原風子氏の書籍『腐ったみかんが医者になった日』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

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再会と別れ

ある日、妹から連絡が入った。

「お母さんが入院した」

当時母と2人で暮らしていた妹によると、どうやら母の乳癌は進行しているらしかった。だから手術しろって言ったのに。そんなこと言ってももう仕方がない。私は孫を見せてあげなくてはならないような気になり、そしてそのような状態の母を妹にすべて押しつけていることが気がかりだったこともあり、母が入院している病院に行った。公衆電話からゆっくり立ち上がる母が見えた。

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「お母さん!」

母は聞こえているのかいないのか、そのまま病室に入った。無視されたのかと思い、そのまま帰ろうかとも思ったが、私ももう母親。逃げてばかりはいられない。もう一度声をかけた。

「私、医学部受けるから! それまで死なないでね」

その頃、母の癌は肺や骨まで転移しており、少し歩くだけでも息切れが強いようだった。突然の娘の訪問に驚いたようだが、もう怒る気力はないようだ。

「それはわからんね」

こんな弱気な母を見るのは初めてだった。その日から私は定期的に母のもとを訪ねるようになった。状態が少し落ち着き、母は一時退院した。当時母と妹は小さなアパートに住んでおり、そのアパートに泊まることになった。その日妹は友達と出かけていていなかった。

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