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1月に気をつけたい防災キーワード「2種類の大雪」!

防災ニッポン

この低気圧は上空の強い寒気が原因で作られます。低気圧は日本海に発達した雪雲を作ります。この雪雲は日本海側に流れ込み、沿岸に近い平野部で大雪をもたらすのが特徴です。
沿岸部で雪を降らせた雪雲は山に到着するころにはパワーダウンするため、山間部では相対的に雪が少なくなります。また、風が比較的弱いのも特徴です。
人口が多い平野部(里)で大雪になることから「里雪型」と呼ばれています。

山雪型の大雪とは?

山雪型は、等圧線の形状が南北に走り、間隔が狭いのが特徴です。

(画像引用:気象庁「日々の天気図」2011年1月16日https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/hibiten/2011/1101.pdf

里雪型と違うのは「日本海に、天気図に表せないような低気圧がない」ことです。
この天気図の場合、日本海側で発生した背の低い雪雲が、強い季節風と共に日本海側に入ってきます。この小さな雪雲は沿岸や平野部を越え、やがて標高の高い山にぶつかります。山にぶつかって行き場をなくした雪雲は、どんどん集まって発達した雪雲に成長します。そのため、沿岸部よりも山間部を中心に大雪になります。
山間部で大雪になることから「山雪型」と呼ばれています。

2種類の大雪はどんな地域で降りやすい?

里雪型と山雪型では、大雪が降りやすい地域が変わります。

里雪型の大雪になりやすい地域

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里雪型の大雪が降るのは、主に日本海側や北海道の沿岸です。特に九州北部、山陰、北陸、東北を中心に大雪になりやすく、瀬戸内海の沿岸に大雪をもたらすこともあります。
瀬戸内海は日本海側から離れていますが、里雪型のときは風が弱いことから瀬戸内海上で雪雲が再発達し、そのまま沿岸に流れ込むことがあります。

山雪型の大雪になりやすい地域

山雪型の大雪が降るのは、主に日本海側や北海道の幅広い範囲の山沿いです。特に九州の西部や北部、山陰、四国、北陸、東北の山沿いを中心に大雪になります。
どこで大雪になるかは風向きによって大きく変わります。西高東低の気圧配置では、風向が西・北西・北・北東風になる場合が多いですが、風向きが変わると日本海から流れ込んでくる雪雲が山地にぶつかる場所も変わるためです。

たとえば、西風が吹くと西から雪雲が流れ込む九州の西側や東北の日本海側の山地で大雪になり、北風が吹くと北から雪雲が流れ込んでくる山陰の山地で大雪になりやすい特徴があります。

それぞれどんなことに注意したらいい?

ここでは里雪型と山雪型の大雪で注意することを紹介します。

里雪型の大雪で注意すること

里雪型で注意することは、人口が多い平野部における大雪被害です。

特に注意が必要なのは、

・短時間の大雪や積雪による交通マヒ、交通事故
・電線に雪が付着し、重みで切れて生じる停電
・除雪中の事故
・積雪や凍結による転倒

です。

里雪型は短期間で大雪が降るのが特徴です。大雪情報や警報が発令されているときは、車の運転を控えて屋内で過ごしましょう。また、気象庁が公開している「雪雲の動き」 や「今後の雪」なども参考にし、強い降雪があるところや積雪が急に増えている地域には近づかないようにしてください。
また、気温が比較的高い(0℃前後)ときは雪の水分量が多く、電線に雪が付着しやすくなります。そうなると雪の重みで電線が切れて停電を引き起こすことがあります。

山雪型の大雪で注意すること

山雪型は山沿いで大雪になることから、以下の災害に注意が必要です。

・表層雪崩
・積雪や凍結による車の事故
・暴風に伴う飛散物によるケガ
・暴風による停電

山雪型は強い風が吹くのが特徴です。強風注意報、風雪注意報、暴風警報、暴風雪警報が発令されているときは屋内でおとなしく過ごしましょう。
また、積雪が急激に増えるときは、積雪の上にさらに積もった新雪が崩れる「表層雪崩」にも注意が必要です。
雪崩の危険箇所は、国土交通省の重ねるハザードマップで確認できます。大雪になっているときは、黄色に色付けされているエリアに近づかないようにしてください。

雪崩については以下の記事も参考にしてください。

●【気象予報士が解説】12月は「雪崩防災週間」!身を守り逃げるポイント!
https://www.bosai-nippon.com/article/4459

大雪の種類は変化することも

西高東低の気圧配置は、数日から数週間にかけて続くことがあります。この期間中に里雪型から山雪型に移行したり、山雪型から里雪型に移行したりするケースもあります。
どんな気圧配置のときにどんな地域で大雪が降りやすいかを知ることは、大雪災害を防ぐことにつながります。雪にはいろいろな降り方があるのですべてを把握するのは難しいですが、まずはこの時期に多い山雪型と里雪型の違いを理解して大雪に備えましょう。

<執筆者プロフィル>
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

<関連する記事はこちら>
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