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難病ALSの妻が伝えた「左アシ、見テ」…夫が驚いたワケ

幻冬舎ゴールドライフオンライン

本記事は、島崎二郎氏の書籍『ALS―天国への寄り道―』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

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ALS

ある日、私が病室に入りカーテンをくぐると、京子がメラをくわえたまま、五十音字表を立てる間も与えず、舌打ちするリズミカルな音を立てて喋る合図をした。

私は慌てて、収納箪笥に引っ掛けている五十音字表を取った。すでに京子は口パクを始めていた。その早口の口パクが読めた。

「右アシ見テ」

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「え!」

「左アシ、見テ」

「え!」

京子は黒目を右方向から左に動かして、嬉しそうに深い瞬きをした。私は五十音字表を布団の上に置いて、急いで勢いよく京子の足の布団を折り曲げた。

「……」

京子が何かを言った。長文になると、五十音字表を使うしかない。折り曲げた布団の下から五十音字表を抜き出し、目の前に素早く立てた。

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