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いつどこにいても被災リスクがある地震に対し、自分でできる命を守るための対策が、住まいの家具と家電の転倒防止策です。地震を避けることはできませんが、家財の転倒は防ぐ手立てがあるからです。今回は転倒に注意すべき家具や家電を取り上げ、それらの転倒防止に役立つアイテムを紹介します。
明け方の地震で大勢が命を落とした
1995年1月の阪神大震災では、大勢の方が倒壊した建物や家具の転倒などで命を落としました。地震が起きたのは午前5時46分でした。自宅で就寝中だった方が多かったこともその原因となっています。
家具や家電を固定していないと、下敷きになるリスクがあります。また地震直後には火災が発生しやすいため、寝室の対策が万全でも玄関までの脱出経路を家具が塞いでしまった場合、逃げ遅れる可能性もあります。迅速に避難するためにも、住まいでの転倒防止策は重要なのです。
家具の転倒で注意するポイント
どんな家具でも倒れる可能性があると考えて対策するのがベストです。地震の揺れ方はさまざまで、家具の揺れ方や転倒は予測できないためです。重い家具なら大丈夫ともいえません。1人で運べないような重い家具でも転倒する場合があるのです。
特に注意すべき家具と収納の基本
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高さが高くなればなるほど、また奥行きが狭くなればなるほど転倒しやすいといえます。そのため食器棚、タンス、本棚、組み立て式のクローゼットなどは特に注意が必要です。
これら背の高い家具を少しでも転倒しにくくするには、重心を下にすることです。
食器棚では下段に重くて大きい陶器やガラスなどをしまいます。本棚の下段には辞書のように重い本を並べます。収納する際、重いものを下にすることをまず意識しましょう。
家具の転倒防止に有効なアイテム
次に、転倒防止に有効な固定について説明します。
背が高く上面が平らな家具の場合、突っ張りタイプの耐震グッズを使って、家具の上面と天井で固定するのがよいでしょう。いくつかアイテムを紹介します。
【お薦めの突っ張り棒アイテム】
・家具転倒防止伸縮棒3S
設置面の面積が広いのでタンスや食器棚などの大きな家具にも有効で、家具をしっかり固定できます。使用されている素材は、天井や家具を傷つけにくい発泡ポリエチレンです。
・マグニチュード7ML-80茶
2.5cm間隔で高さの調整ができて、シンプル・強靭(きょうじん)な作りになっています。また、家具の滑り出しを防ぐ補助板があるので床面が滑らかな家具にも使用できます。