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気象災害の1つに竜巻による災害があります。あまりピンとこない方も多いかもしれませんが、実は日本では1年間に10~30件の竜巻が発生しています。竜巻が発生すると、列車や車が転覆したり住宅が全壊したりするなど大きな被害をもたらします。竜巻による被災を防ぐために竜巻の特徴を理解し気象情報を活用して備えましょう。
竜巻の特徴と災害リスクについて
竜巻とは、積乱雲に伴って発生する激しい空気の渦巻きです。まず竜巻の特徴と災害リスクを紹介します。
竜巻はどんなときに起こる?
竜巻は発達した積乱雲に伴って発生するため、積乱雲があるときはいつでも起こる可能性があります。
積乱雲ができる要因はさまざまですが、特に竜巻が起こりやすいのは以下のケースです。
台風の積乱雲 低気圧の積乱雲 前線の積乱雲広告の後にも続きます
また、「暖かく湿った空気」や「上空に寒気が入る」など大気の状態が不安定になって発生する積乱雲でも竜巻は多く発生しています。
竜巻の前兆
積乱雲は離れたところから見るとモクモクとしていて、太陽の光が遮断されるほど雲が厚いので、雲の下に入ると昼間でもかなり暗くなります。
また積乱雲の下では強雨のほか雹(ひょう)や霰(あられ)などが降ることもあり、同時に雲の上の冷たい空気を引きずり下ろすので冷たい風が吹きます。竜巻の発生前後は雷が鳴っているケースが多く、雷も竜巻の前兆の1つと言えるでしょう。
ほかにも、気圧の急変化によって耳鳴りがする、突風によって流されてきた土や草などのニオイがするなど、人によって五感に何らかのサインが見られることがあります。
竜巻の被害の特徴
竜巻は発生すると一定方向に向かう性質があります。竜巻の直接的な被害の範囲は数十~数百mですが、一定方向に進みながら被害をもたらすため、被害は帯状に広がり、その長さは数km~数十kmに達することもあります。
竜巻の怖さは突風であり、建物、樹木、農作物、看板、車などをなぎ倒します。強い竜巻になると住宅全壊や送電線の切断、信号機の破壊などももたらします。
建物の中にいても窓ガラスが割れてケガをしたり、飛散物が飛んできたりする可能性もあるため大変危険です。
竜巻の対策に役立つ気象情報
竜巻がいつどこで発生するかは、ピンポイントでは予想できません。しかし、竜巻が発生する可能性は気象情報を活用すれば事前に把握できます。竜巻の被害を防ぐためにも、気象情報を活用しましょう。
どのように気象情報を見れば、竜巻の対策になるのかを紹介していきます。