
「扶養内で働いて欲しい」や「控除を気にせず思いっきり稼ぎたい」など、希望とする収入や働き方はそれぞれの夫婦で異なるもの。お互いの希望を叶えつつ、税金や社会保険、扶養控除を考慮しながら損しない働き方を選ぶことが大切です。
そこで本記事では、家計補助として働く40~50代女性が気になる「パートやアルバイトでいくら稼ぐと損するの?」という疑問にお答えしていきます。“103万円の壁”や“130万円の壁”など、具体的な年収とともに説明しているので、自分には年収いくらがベストなのかぜひ考えてみてください。
たくさん働いたのに損する理由とは?
働けば働くほど家計が楽になると思いがちですが、実際はそんなことありません。特に配偶者の扶養内で働くパート・アルバイトは、一定の収入を超えると配偶者控除が受けられなくなり、結果として家計が打撃を受ける可能性もあります。
また、稼ぎ過ぎたことで住民税・所得税の支払いや社会保険の加入義務が発生し、たくさん働いたにも関わらず手取りがあまり増えていないなんてことも。そのためパート・アルバイトで働きたい方は、どのくらいの収入であれば損しないのか明確な線引きを知ることが重要です。
それでは具体的に、制度面で変化が起こる年収は一体いくらなのか。「住民税・所得税」「社会保険」「配偶者控除」3つの観点から見ていきましょう。
1.住民税・所得税の基礎知識
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住民税とは居住地の都道府県・地区町村に支払う税金で、所得税とは収入に対してかけられる税金のこと。この2つの税金は、年収が100万円以下、100万円超103万円以下、103万円を超える場合で納付額変わります。
100万円以下、100万円超103万円以下、103万円を超えるそれぞれの場合
年収が100万円以下、100万円超103万円以下、103万円を超える場合の住民税・所得税の取り扱いは下記の通りです。
・100万円以下:住民税・所得税ともに納税不要
・100万円超103万円以下:住民税のみ納税が必要
・103万円を超える:住民税・所得税ともに納税が必要