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世界の福本豊 プロ野球“足攻爆談!”「新庄監督の気づかいは天下一品」

アサ芸Biz

 日本ハムの新庄監督は楽しみしかない。まさかの監督就任で驚いたけど、日本ハムは面白い人選をしたと思う。昔から人を引きつける性格で、野球に対しては真面目な男やった。

 阪神時代にコーチと選手として接したけど、飲み込みの早さはピカイチやった。「こういうふうに打ってみれば」と教えると、すぐにできてしまう。ところが、1週間すると、今度は違う打ち方になっている。根気がないというより、器用貧乏なところがあった。

 違う人からアドバイスされると、すぐできてしまうから、ひとつのことを長続きできない。不器用な選手はコツコツと同じことをするしかないけど、新庄の場合は結果が出ないと、すぐに違うことにトライしてしまう。そこが見ていて歯がゆいところやった。野球センスだけでいえば、イチローと互角。華もあるし、記憶だけでなく、記録でももっとすごいものを残せたはずやった。

 昔から律儀で気配りのできる性格やった。99年のオールスターでは同級生の岩本勉からホームランを打ってMVPを獲得。チームに合流した時にコーチ室に入ってきて、「たばこを吸う人はよかったら使ってください」と人数分の記念ジッポーを置いていった。「わざわざ、そんなことしてくれるなんて」とみんなで驚いた。食事に出かけても違うテーブルに知り合いを見つけると、何も言わず精算を済ませておく粋な計らいを若い頃から見せていた。

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 今年の秋季キャンプでは約80人の報道陣にサンドイッチやおにぎり、ドリンクを差し入れしたらしいけど、新庄にとっては昔からやっていた普通の振る舞い。好かれようと思って計算ずくでやっているわけではない。そういう性格やから自然と周りに人が集まってくる。

 キャンプの指導では外野からの送球は低く、速く、正確にというのを叩き込んでいたし、走塁面の細かいことも教えてた。ただ、打つ、投げるだけでなく、勝つためには何が必要なのか分かっている。戦う姿勢に関しても、うなずけることを教えていた。SNSで「セカンドランナーに出た時に相手選手に向かってヘルメットを触り挨拶をする必要なし」と言っていたけど、ほんまその通り。阪神時代に野村監督から教えられたことをきちんと守っている。ノムさんもよく「戦っている相手に挨拶するな」と怒っていた。先輩への挨拶は練習中に済ましておけばいいし、どうしても必要なら、ファンやベンチから分からないように口だけ動かして「こんにちは」と言っておけばいい。グラウンドに立てば、友達、先輩でも敵になるんやから。

 間違っていたら、すぐ修正する柔軟さも持ち併せている。コーチ会議で「太っている人は減量。白髪の人は白髪染め」と指令して一部から批判されたが、「もしカラーアレルギーをお持ちの方は染めないでください」と撤回した。これからシーズンに入ると、野球でも古い慣習をなくすようなことを仕掛けてくると思うけど、やってうまくいかなければ元に戻せばいいだけのこと。

 FA権のある西川、大田、秋吉に対して「出て行きたければどうぞ」と言わんばかりに自由契約にしたように、ドライな面もある。選手らは気を引き締めてやったほうがいい。単年契約も新庄らしくて好感が持てる。どんな野球を見せてくれるか、来季が待ち遠しい。

福本豊(ふくもと・ゆたか):1968年に阪急に入団し、通算2543安打、1065盗塁。引退後はオリックスと阪神で打撃コーチ、2軍監督などを歴任。2002年、野球殿堂入り。現在はサンテレビ、ABCラジオ、スポーツ報知で解説。

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