橋本は決勝で21得点を決めたものの、チームは38対48の大差で敗れ、優勝を逃した。
オアーHCは、「橋本選手は、経験豊かな池崎選手、池選手のサポートがなくても、チームの中でしっかりとナンバーワンの役割を果たしていた。これが今後、目指すべきチームの形。橋本選手をはじめハイポインターにはさらに高いレベルにチャレンジしてもらいたいと思っていて、その手ごたえを感じることができた」と評価したが、負けず嫌いの橋本は、笑顔の予選とは対象的に厳しい表情を浮かべていた。
そんな19歳の負けず嫌いな一面をわかっているのだろう。優勝した日本代表候補Cチームの島川は試合後のインタビューで橋本に「早く(46歳の自分を)追い越せよ」と発破をかけていた。

新社会人として地元の福島で仕事をしながら競技に打ち込んだ2021年はまもなく幕を閉じるが、すぐに来年の世界選手権(デンマーク)に向けた準備も始まる。
「来年の目標は、世界選手権の代表に選ばれ、2大会連続の金メダルを獲得すること。そのためには磨かなければならない部分がたくさんあるので、地元でトレーニングを重ねていきたいです」
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悔しさは世界の舞台で晴らす。パリ大会へのスタートは悔しいものとなったが、次世代のエース候補・橋本勝也は前だけを見て成長を続ける。
text by Asuka Senaga
photo by X-1
※カッコ内は、障がいの種類やレベルによって分けられた持ち点。