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この冬懸念されるインフル・コロナの同時感染 死亡リスク2倍増の報告も

女性自身

この冬懸念されるインフル・コロナの同時感染 死亡リスク2倍増の報告も

 

「欧州疾病予防管理センターによると、クロアチアではすでに例年の同時期を上回る数の患者が確認されています。ヨーロッパで確認されているウイルスが、ワクチンが効きにくく流行しやすいA香港型だという点も気がかりです」

 

日本では11月8日に水際対策が緩和。新型コロナワクチンを接種した日本人帰国者や外国人のビジネス渡航者の待機期間が、10日から3日に短縮されている。

 

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「海外との往来が増えれば、インフルエンザウイルスが日本に持ち込まれるリスクは当然高まります」

 

厄介なことに、インフルエンザが今年日本で流行した場合、“大”流行になる可能性があるという。

 

「昨年のインフルエンザ患者数は、例年の1,000分の1でした。ほとんどの人がインフルエンザウイルスに触れておらず、生まれてから一度も感染していない0歳や1歳児も多いです。全国民的に、インフルエンザに対する免疫力が弱まっていると考えられます」

 

たとえば、赤ちゃんの風邪の原因として知られるRSウイルスは、昨年の患者数は前年比87%減だったが今年は大流行しているという。

 

「夏場、私のクリニック周辺の小児ICUのある病院からも『これ以上の患者は受け入れられない』と連絡があったほどです。昨年、流行しなかった手足口病も、現在、九州で流行しています。いずれも、昨年の患者数が少なかったため、十分な免疫を獲得できなかったことが原因でしょう。インフルエンザにも、同様の危険性があるのです」

 

 

■同時感染により肺炎が重症化する

 

新型コロナとインフルエンザが同時に流行した場合に危惧されるのは、冒頭で触れた同時感染だ。

 

東北大学災害科学国際研究所で災害感染症を専門としている医師の児玉栄一さんは、長崎大学らの研究をこのように読み解く。

 

「これまでは、あるウイルスに感染すると、他のウイルスの感染や増殖を防ぐ『ウイルス干渉』が起こるといわれてきました。しかし、長崎大学らの研究グループの発表は、新型コロナウイルスとインフルエンザは同時に感染する可能性があることを示しています。『ウイルス干渉』は、昨年同時流行が起こらなかった要因とされていましたが、このような考えに一石を投じる研究だと思います」

 

研究では、インフルエンザ、新型コロナ単体に感染した場合よりも、同時感染したときのほうがより肺炎が重症化し、回復に時間がかかる可能性も指摘されている。

 

「研究によると、インフルエンザウイルスとコロナウイルスは同時期に異なった細胞に感染していることがわかります。インフルエンザは気管支、新型コロナは肺胞にそれぞれ炎症を起こすのです。肺胞に炎症が起こるとただでさえ酸素の取り込み量が減るうえ、気管支が炎症を起こすことで呼吸での空気の出し入れも困難になります。さらに、ウイルスを体外に排出する痰が出にくくなり、回復が遅くなる可能性があるのです」

 

さらに、英国公衆衛生サービスが’20年1~4月にかけて行った調査では同時感染の恐ろしさが示されている。インフルエンザと新型コロナ両方の検査を受けた1万9256人中、同時感染していたのは58人。彼らのうち43.1%が死亡したが、これは、コロナウイルスだけに感染した人の死亡リスクよりも2.27倍高いというのだ。

 

また、同時流行ともなれば、新型コロナの第5波で問題となった医療崩壊も再来しかねない。

 

「インフルエンザと新型コロナの症状は似ているため、医療現場では2つの検査が必要になり、ベッドの分け方も困難になってきます。高齢者が入院できず、自宅で亡くなってしまう事態は避けなくてはなりません」(児玉さん)

 

そのためにワクチン接種を呼びかけるのは、日本感染症学会インフルエンザ委員会の石田直さんだ。

 

「すでに多くの人が新型コロナワクチンの2回目接種を終えたと思います。コロナワクチンの接種から13日以上がたてば、インフルエンザワクチンの接種が可能です。ワクチン接種は感染予防、重症化予防につながります。とくにけいれんや意識の混濁を起こすインフルエンザ脳症のリスクのある乳幼児、重症化して入院するリスクのある高齢者、基礎疾患のある人は、11月中、遅くても年内に接種することを推奨します」

 

コロナ禍“当たり前”に行ってきた感染対策と、ワクチン接種が、今冬も自分や大切な人を守るための手立てとなりそうだ。

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