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「悪口が聞こえる」…病院に行った男性。医師が告げた病名は

幻冬舎ゴールドライフオンライン

ADHDに悩む青年の、多難な半生と淡い恋。 ※本記事は、宇佐川昭俊氏の実録『バイナリー彼女』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

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私が最初に就職した会社は全国転勤の建設業、その施工管理だった。母の兄が社長だったこともあり、いわゆるコネで入社が決まった。

その当時、薬を飲まずとも平気になっていた私は、意気揚々と全国へ繰り出していった。しかし、徐々に容態は悪化し、常に悪口が聞こえ、また精神障害者である私は疲れやすく、仕事にまったくついて行けなかった。それでも自分が精神障害者であると認めていなかったため、半年間、苦しい思いで続けることとなる。

ついに限界になって仕事を辞め、地元である広島県廿日市市の実家に帰った私は、早速以前の病院に行き、「間違いなく統合失調症です」と診断された。以前と違い、今度こそ私は自分の病気を受け入れ、この後は薬の服薬を欠かさないこととなる。

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私の二番目の会社は、障害者を専門に雇用する「A型作業所」だった(自治体からの補助金を受けて障害者を雇用する施設)。最初は4時間からの勤務となり、私のすっかり落ち切った体力を回復させ、リハビリをするにはちょうど良い環境だった。

皆人も良く、私は大学時代の元気さを徐々に取り戻していく。この会社での私の業務は、主に3種類で、文章を考える仕事、そしてプログラマー、さらにはCADオペレーターも手掛け、仕事がきたときにそれぞれの仕事をこなしていた。

そのなかで、文章を考える仕事では、ほかの人が30分~1時間かけて書く仕事を早いときで5分、遅くても15分以内に書き上げ、またそのクオリティも評価された。そのときに上司の人に言われた言葉が、「小説を書いたら良いんじゃないの?」だった。その一言が今回、この小説を書くきっかけの一つになる。

ほかの仕事も魅力的だった。自分で論理を組み立て、頭をフル回転させて組み上げるプログラマー。対して、まったく逆の、製品の完成図を理解して形にしていくCADオペレーター。私の考えでは、プログラマーはゼロからシステムを組み上げていく仕事で、CADオペレーターはすでにある完成形をPC上で描いていく仕事だ。

プログラマーが文字でシステムを作るのに対し、CADオペレーターは線と図形を駆使し、PCに製品を記憶させるのが仕事だ。私が任されたのは、3DのCADなので難しさがあったが、それすらも面白く、おそらく右脳と左脳をフル回転させながら毎日業務に取り組んでいたように思う。

A型作業所ということで、賃金が固定で他社と同じで高くなく、またこの時点で8時間働くのはいろいろと難しい側面があった(体調面や通勤時間など)のがネックだった。

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