不動産鑑定士になるには?試験の内容をわかりやすく解説!
不動産鑑定士の試験は、国土交通省が実施する国家試験です。例年5月に短答式試験、8月に論文式試験がおこなわれています。
短答式試験に合格すると、その年度を含めて3回まで論文式試験を受験できる「短答式試験免除者」の制度があるので、計画的に勉強をするとよいでしょう。
短答式試験
行政法規 40問/100点/120分鑑定理論 40問/100点/120分広告の後にも続きます
それぞれの科目で一定水準を超え、かつ総合で7割の得点がボーダーです。
論文式試験
民法 2問/100点/120分経済学 2問/100点/120分会計学 2問/100点/120分鑑定理論 2問/100点/120分を2回、1問100点/120分を1回それぞれの科目で一定水準を超え、かつ総合で6割の得点がボーダーです。鑑定理論は短答式にも論文式にも出題され、しかも高配点なので、重要性が一目瞭然でしょう。
論文式試験に合格した後は、1~3年の実務修習と、修了考査があります。なかにはそこで不合格になってしまう人もいるので、しっかりと日々の修習を積み重ねていくことが大切です。
不動産鑑定士試験は独学で合格できる?難易度や合格率、勉強時間を解説
不動産鑑定士の試験に合格するためには、約3000時間の学習が必要だといわれています。
また学習内容そのものの難易度が高く、ボリュームも多いため、独学で合格を目指すのは初学者には難しいでしょう。
短答式試験
2019年度 受験者数:1767 合格者数:573 合格率:32.4%2018年度 受験者数:1751 合格者数:584 合格率:33.4%2017年度 受験者数:1613 合格者数:524 合格率:32.5%
論文式試験
2019年度 受験者数:810 合格者数:121 合格率:14.9%2018年度 受験者数:789 合格者数:117 合格率:14.8%2017年度 受験者数:733 合格者数:106 合格率:14.5%
なお最終合格率は5%前後となっています。多くの受験者は、5月の短答式試験に合格した後、翌年の論文式試験に焦点をあて、2年間で合格することを目標にしているそうです。
不動産鑑定士を目指す人におすすめの本
著者大島 大容 出版日
不動産鑑定士として業界を知り尽くした作者の本。試験のことはもちろん、修習や実務などの仕事内容がわかりやすく解説されています。
業界の人しか知らない役立つ情報が満載なので、資格を取得した後にどのように働くのか、イメージを膨らませやすいでしょう。
不動産鑑定士の試験に合格するのは難しいですが、その仕事の魅力もわかる、必読の一冊です。
不動産鑑定士試験のおすすめ過去問題集
著者TAC不動産鑑定士講座 出版日
不動産鑑定士の試験においてもっとも重要となる、「鑑定理論」のみを扱った過去問題集です。短答式試験にも論文式試験にも出題されるため、習得すれば自信がつくはず。
各問で基準と留意事項に触れることができ、ベースとなる鑑定評価基準を常に意識できる構成になっているのが嬉しいポイント。
初めて受験をする人はもちろん、再受験の人にもおすすめの一冊です。