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地球を周回している小惑星は月の破片である可能性

カラパイア


 「カモオアレワ」は、2016年に発見された、地球に接近する軌道を持つ地球近傍小惑星である。その正体は月の破片であることがわかったようだ。

 米アリゾナ大学の研究グループが、カモオアレワが反射する光のパターンが、アポロ計画で持ち帰られた「月の石」と一致していると『Communications Earth and Environment』(21年11月11日付)で報告した。

地球近傍小惑星「カモオアレワ」

 カモオアレワ(2016_HO3)は、まるで地球を公転しているかのような軌道を持つことから「準衛星」に分類される小惑星だ。

 大きさは直径45~57メートル。もっとも接近したときで地球との距離が1400万キロと比較的近いことから、「地球近傍小惑星」にも分類される。

 準衛星と言っても、月とは違いとても暗い。肉眼で観察できる星より400万倍も薄暗く、ハワイのパンスターズ望遠鏡によって発見されたのは割と最近で、2016年になってのことだ。

 2017年にはカモオアレワがスペースデブリなどではなく、小惑星であることが確認された。

 カモオアレワとは、ハワイ語で「振動する天体」を意味する。

赤い線で示されているのがカモオアレワ(2016_HO3)の軌道

月の石の反射パターンと一致

 その軌道の関係で、地球からカモオアレワを観測できるのは、毎年4月の数週間だけだ。また観測には、最大級の望遠鏡を使わねばならない。

 アリゾナ大学惑星科学大学院の学生ベンジャミン・シャーキー氏らは、アリゾナ州南東のグラハム山に設置されている「大双眼望遠鏡」でカモオアレワを観測。

 そのスペクトル(カモオアレワが反射する光のパターン)が、NASAがアポロ計画で持ち帰った月の石のものと同じであることを突き止めた。

 カモオアレワがもともと月の一部だったことをうかがえるヒントはまだある。

 それはその軌道が地球に似ていつつも、わずかに傾いていることだ。こうした特徴は、ほかの地球近傍天体にはあまり見られないものだ。

月から分離した原因は不明

 ただ、カモオアレワが月から分離した原因ははっきりしない。その理由の1つは、月が起源である小惑星がほかに知られていないことだ。

 研究グループは、カモオアレワ以外にも月と一致するスペクトルを持つ小惑星がないか探したが、ついに見つからなかったという。

 カモオアレワが現在の軌道になったのは、500年ほど前のことだと考えられている。

 そして、いつまでも長居するつもりはないようだ。月の控えめな兄弟がそこにいてくれるのは、あと300年程度のことでしかないという。

References:Near-Earth Asteroid Might be a Lost Fragment of the Moon | University of Arizona News / written by hiroching / edited by parumo

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