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会計に時間がかかる「遅いレーン」を導入したスーパー。孤独な高齢者との対話を大切にするため

カラパイア


image credit:Marja Lubeck/Twitter

 忙しい人なら、スーパーでは、しでも速く会計を済まそうと、前の人の買い物の量や、レジを打つ人の熟練度などをチェックする人もいるだろう。

 だがスーパーに来るお客は急いでいる人ばかりではない。日々の生活に孤独感を抱いている高齢者の場合、人との対話や触れ合いを求めている場合もある。

 そこでオランダのスーパーマーケットチェーンは、遅いレジのレーン「チャットレーン」を設置した。そのレーンに並ぶと、担当者が顧客と日常会話を交わしながらゆっくりと会計してくれるのだ。

孤独な高齢者がゆっくり対話できるよう、遅いレジのレーンを導入

 現在、推定130万人の高齢者(75歳以上)が住んでいるオランダでは、彼らの孤独感がますます懸念されている。

 政府は、高齢者の孤独を減らすプログラム「One Against Loneliness」の一環として、大型スーパーマーケットに、「チャットレーン」の設置を推奨した。

 それは通常よりも時間のかかる遅いレーンで、ここに並んだ顧客は、レジのスタッフと日常会話を楽しみながらゆっくりと会計することができる。

2019年より導入された「遅いレーン」の評判は上々

 2019年の夏、初めて北ブラバント州フレイメンの町でチャットレーンを導入した大型スーパーマーケットチェーン『ジャンボ(Jumbo)』によると、評判は上々だという。

 プログラム最高責任者のコレット・クルースタマン・ヴァン・イード氏は、このように述べている。
もともと家族経営出始めた当スーパーは、今ではオランダ各地に多くの支店を持ち、地域の人々と密着した関係を持っています。

私たちの店は、多くの高齢の顧客の孤独を減らす役割を担いたいと、様々な対策法を実践していくつもりです。

全てがデジタル化し、何事もスピーディーになっている時代ですが、昔の小さな店では当たり前だった顧客と日々のたわいない会話をすることで、地域のお年寄りたちの孤独を把握し、助けていきたいと思っています。

1年後には200店舗で遅いレーンを導入予定

 ジャンポスーパーでは、チャットレーンを最も必要とする地域に効果的に取り組むよう、慎重な検討プロセスに従って、店舗を選択しているという。
当スーパーは、顧客がただ買い物するだけの場所ではなく、重要な出会いの場だと思ってもらいたい。

そのために、私たちは顧客の声を聞き、それを地域に反映させながら支援をしていきたいと思っています。

支店によっては、顧客が美味しいコーヒーを飲みながら近所の人と話ができる「チャットコーナー」を設けているところもあります。(イード氏)
 今後、ジャンボでは1年後には200店舗にこのプログラムを拡大できるよう、各支店にチャットレーンを導入していく予定だそうだ。

 なお、オランダの保健福祉スポーツ省は、全国355の各自治体が地域の孤独な高齢者に対して地元連合への支援を実施。

 支援を受けた連合は、家庭訪問や電話ホットライン、特定の地域の高齢者が楽しめる活動の概要を示す地図作成など、様々な取り組みを行っているという。
written by Scarlet / edited by parumo

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