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『きのう何食べた?』読む人にコンプレックスを抱かせない「普通の生活」の素晴らしさ

ホンシェルジュ

ゲイカップルのごくごく普通の日常を描いた『きのう何食べた?』。

最新刊はすでに18巻まで発売され、連載開始から12年も経った2019年にTVドラマ化を実現、2021年には劇場版も控えているという大人気漫画ですが、いったいどんな話なのか、そもそもなぜそんなに人気があるのか、を考察してみます。ところどころネタバレを含みますのでご注意ください。

『きのう何食べた?』って、こんな物語です

まずはあらすじだけ少し紹介します。

『きのう何食べた?』の主役はゲイのカップル2名。弁護士でコハンサム(でもゲイの世界ではモテない風貌)の筧史郎と(通称シロさん)と、自分の店を持つ気などサラサラなく、町の美容室で楽しく働く美容師、矢吹賢二(通称ケンジ)は史郎の部屋で同棲中。

史郎は職場ではゲイだということを明かしていず、賢二の方はオープンにしています。

同棲生活で食事担当の基本は史郎。「節約」を信条にしながらスーパーの特売商品をチェックしつつ、食費を月の予算内に収めながら夕飯を毎日作ることで充実感を味わっています。

1話に1回、必ず史郎がその日の夕食を作るプロセスとメニューが描かれるのが基本のフォーマットです(イレギュラーな回も多々ありますが)。

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そんなふたりの生活の中で起こるちょっとした痴話げんかや、ゲイである息子を受け入れようと見当違いの努力を重ねる史郎の両親との葛藤、ふたりそれぞれの職場での事件や出来事、史郎の料理友達&買い物分けっこ友達の主婦とその家族との交流、途中から出来るゲイカップルの友人とのやり取りなどの悲喜こもごもが、季節のご飯と共に描かれていきます。

連載開始は2007年でしたが、漫画内世界もリアルタイムと同様に時間が進んでいきます。連載開始当初は40代だったふたりも50代へ突入。親の病気や老人ホームへの移住、最新刊では、感染症の流行によって美容室の経営が苦しくなる状況などまでが描かれていくので、読者はふたりのことをより身近に感じられるのではないでしょうか。

著者よしなが ふみ 出版日2007-11-22

もうひとつの主役、“一汁三菜”ご飯の描写の素晴らしさ

『きのう何食べた?』の最たる魅力は、実は毎話描かれる夕ご飯、です。

もちろん「史郎と賢二の微笑ましいやり取りが一番の魅力」「ふたりに最も癒される」、という人もいると思いますが、毎日毎日夕ご飯を作る、食べる、その繰り返しが日々である、というのがこの漫画の大きなテーマだと思います。(テーマです)タイトルにもそういった意味を感じ取れます。

といっても登場する夕ご飯は、決して「オシャレ」なご飯ではありません。

肉か魚のメインのおかずにサラダ、おひたしや煮物、または何かをちょっと炒めた小鉢のおかず、みそ汁やスープの汁物、そしてご飯。

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