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世界一孤独なシャチ、10年以上ひとりぼっちで水槽の中で過ごす(カナダ)

カラパイア


image credit: youtube

 カナダのオンタリオ州にあるマリンパーク内には、「世界一孤独なシャチ」と呼ばれるメスのキスカがいる。

 10年以上もたった1頭で水槽の中で暮らしているキスカは、孤独がストレスとなり、極度の苦痛を引き起こしているようだ。

 ガラスの側面に体を激しくぶつけたり、水槽の中で無気力に浮かんだりする姿が活動家によって撮影されTwitterでシェアされると、大きな反響を呼んだ。



Kiska, MarineLand’s last surviving orca bashes her head against a wall.

10年以上も孤独に水槽内で過ごすシャチのキスカ

 クジラやシャチ、イルカは海洋生物の中でも、特に聡明な海洋哺乳類として知られており、多くの相互作用と刺激を必要とする社会的な生き物であることから、飼育下には不向きとされている。

 しかし、それら海洋哺乳類を飼育している水族館は存在する。そうした状況への反対活動を続けるフィル・デマーズさんは、カナダのオンタリオ州にあるマリンランドにいるシャチを撮影し、「この映像を見て、どうかシェアしてほしい」と訴えた。  9月4日に撮影された動画には、キスカというメスのシャチが水槽のガラスの側面に激しく体をぶつける様子が捉えられている。

 7月にも、水槽内で無気力に表面に浮かんでいるキスカの姿をシェアしたフィルさんは、「目撃者によると、キスカは仲間を呼ぶような声を発しているそうです。でも、キスカは2011年からたった1頭でこの水槽内で孤独に暮らしています」と綴っている。  今回、キスカがまるで自傷行為をしているかのような光景を目の当たりにしたフィルさんは、「このような残酷なことは終わりにしなければなりません」と訴え、ハッシュタグ#FreeKiska(キスカに自由を)で締めくくった。

42年間飼育下にあるキスカに対し、救出の声があがる

 アイスランド沖合で生まれたキスカが捕獲され、オンタリオ州のマリンランドに売られたのは、3歳頃だったという。

 現在44歳のキスカは、実に42年ほどの間を水槽の中だけで過ごして来た。

 当初、キスカには仲間のシャチがいた。飼育下で5頭の子供も出産したそうだ。しかし、子供は若くして全て死に、仲間も1頭1頭と旅立っていった。

 そして、マリンランドで生き残っている最後のシャチとなってしまったのだ。

 2011年以来、仲間との交流が一切なくなってしまったキスカ。抱える孤独はキスカの精神に大きな打撃を与えている。  フィルさんがシェアした映像は、極度の苦痛の兆候を示していると専門家らは述べている。

 全国動物法擁護団体Animal Justiceの責任者カミーユ・ラブチュクさんは、メディアの取材で次のように話した。
キスカは、マリンランドに残っている数少ない海洋哺乳類の1つであり、キスカを救うために何かをしなければならない時が来たと言っていいでしょう。

世界一孤独なシャチの姿を見るのは、非常に悲しいことです。

キスカのこれほどの孤独な経験に、同情を感じないことは困難です。当局は、この問題を真剣に受け止めることが重要で、キスカを支援するためにできることを行うことは必要かつ適切です。
 また、動物福祉研究所の科学者ナオミ・ローズ博士は、このように述べている。
キスカの悲惨な映像は、事態が深刻であることを伝えています。

この10年間、少なくとも早急に他のシャチのいる施設へ移すか、仲間のシャチを同じ水槽に入れるかといった選択肢はあったはずです。

10年以上も孤独を継続させるべきではなかったと、確実に言えるでしょう。キスカの苦痛は、全てこの行動に適切に反映しています。
written by Scarlet / edited by parumo

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