top_line

【 最新ニュースをアプリでサクサク読むなら! 】

うまみの塊!金華ハムの故郷を訪ねて|山口祐介の江南食巡り②

80C[ハオチー]

中国料理FROM天台山!当企画は、2021年にオープンした中国浙江省の山岳リゾートホテル「星野リゾート 嘉助天台(かすけてんだい)」総料理長・山口祐介さんの中国食探訪記です。仏教の聖地・天台山から、ここに住み、食を生業として働く料理人の目線で見た《中国の食》をご紹介します。

こんにちは。山口です。今回は世界三大ハムのひとつに数えられる、金華ハム(金華火腿|金华火腿)についてお話ししたいと思います。

金華ハムは日本の中国料理店でもよく使われているので、ご存じの方も多いでしょう。料理の主材料や副材料としてだけでなく、上湯(シャンタン)、高湯(ガオタン)といった上等なスープをとるときのコク出し、風味付けにも使われる食材のひとつです。

ハムというと、日本ではサンドイッチにしたり、ポテトサラダなどに入れたりしますが、金華ハムの主要な用途はうまみの抽出です。熟成期間は最低でも3年。さらに倍の6年寝かせて熟成の進んだものは、香りが格段によくなります。

2001年には中国政府に地理表示保護産品(地理标志保护产品)に指定されており、2008年には、その製法が国家級非物質文化遺産(国家级非物质文化遗产)に。まさに中国を代表する特産品といえますね。

熟成が終わり、売り場に並んだばかりの新物の(といっても3年は経っている)金華ハム。1斤35元(500gで約595円)。5~6年ものとなると倍の値段。豚の種類や熟成期間によって大きく価格は異なります。

実は天台に赴任する前から、僕はこの金華ハムの故郷を訪ねるのをすごく楽しみにしていました。

広告の後にも続きます

もっというと、昔『月刊専門料理』で『赤坂璃宮』の譚彦彬さんが金華に行ったときの記事が心に残っていて、20年前から「いつか行きたい」と思っていたんです。それが今、自分が住み、働いている天台から金華市までは200キロ弱。日帰りできる距離ですよ。

そこで「金華ハムの製造現場を見てみたい」と厨房のメンバーに話したら、うちの一番鍋(中華鍋を振る担当で一番上のポジション。以下“一番鍋”と呼びます)の友達が、金華ハムの産地で有名な歌山鎮の出身というじゃありませんか。

中国では「中国のハムといえば金華産、金華のハムといえば東陽産、東陽のハムといえば上蒋産」という言い回しもあるほどで、上蒋村はまさに歌山鎮のエリア。

さっそくその友人に、金華ハムの工場について確認してもらうと「うちのすぐ近くに金華ハムの工場があるよ」とトントン拍子で話が進展。先日、金華市まで日帰りで行ってきました。

金華市東陽市の歌山インターに到着。市が二つ重なりますが、間違いではありません。中国では大きな市の中に小さな市が入ることはよくあります。

いざ、金華ハムの聖地、金華市東陽市へ!

天台から歌山インターまでは高速道路をノンストップで約3時間。浙江省の一地方都市というと、すぐ中心地にアクセスできそうな気がしますが、この金華市がめちゃめちゃデカい。どのくらい大きいかというと、岐阜県より少し大きいくらいです(金華市は10,942km²、岐阜県が10,621km²)。

ちなみに、歌山インターから金華市の中心地に行くにも、車で2時間ほどかかります。思えば僕の住む台州市天台も、台州市人民政府(役所)まで行くのに車で2時間かかりますから、やはり中国は大きいですね。

  • 1
  • 2

TOPICS

ランキング(グルメ)

ジャンル