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「楽しい」感覚が原動力!走り幅跳び・前川楓の東京パラリンピック

パラサポWEB

そこには笑顔が広がっていた――陸上競技・女子走り幅跳び(T63)決勝。前川楓は2度目のパラリンピックに挑んだ。

9月2日オリンピックスタジアムにて、前川の決勝1回目の跳躍

「1本目はガチガチでした。でも、2本目以降はだんだんだんだん試合を楽しめるようになっていって、6本目はもうすごく楽しかったですね」

雨の降る難しいコンディションのなか、4回目の跳躍で4m23。自己ベストに迫るジャンプを見せ、5位入賞を果たした。

 6回目の跳躍を終えた前川楓

「楽しい」から始まった競技生活

「すっごく楽しかった!」「わくわくしました!」
以前、前川にインタビューした際に何度も出てきた言葉だ。

交通事故を機に片脚義足となった前川を本格的に陸上へと誘ったのも、この「楽しい」という感覚だった。

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「初めて出た大会で100mを走ったのですが、タイムは22秒82でダントツ最下位だったんです。でも、順位とかどうでもよくて。それ以上に、風を切って走る気持ちよさや、だれかと一緒に走る楽しさを、脚があったときよりもすごく大きく感じました」

 そこに「一人でも抜きたい」という意欲が加わり、前川は陸上競技にのめり込んでいく。高校2年のときに陸上部に入部。義足の選手は前川のみという環境のなか、ジョギングやウォーミングアップについていくのもやっとの状態だったというが、「同級生についていきたい。大会で1人でも多く抜きたい」という「わくわくとした」気持ちを糧に練習に励んだところ、約1年でほぼ同じ練習ができるまでに成長。それに伴い、パラ陸上の大会でも1人、また1人と抜けるようになっていき、高校3年で世界選手権への切符を手にした。

9月4日、前川は女子100m(T63)予選 – 2組にも出場し16秒57で決勝進出は逃した

100mと走り幅跳びでリオパラリンピック出場が決定したときも、「パラリンピックに出られる! イエーイ! やったー! わくわく! って感じ」と、とにかく明るい。

ところが、大舞台での結果が、前川から「わくわく」を奪い去る。

「リオ大会の走り幅跳びは4位で、100mは7位。うまくはまればメダルに手が届くんじゃないかと思っていたので、悔しかったです。同部屋だった辻沙絵さんが銅メダルを取ったのですが、帰国後の取り上げられ方が全然違っていたし、純粋にメダリストってかっこよくて、うらやましかった。自分がメダルを獲れていたらどんな感じだったのかな、なんて想像して、次は絶対にメダルと取りたい、そのためには、もっとがんばらなくては、と思いました」

これがその後、陸上競技を基礎から学ぶ原動力となったのだが、同時にプレッシャーにもなってしまう。とくに東京パラリンピックの内定がかかっていた2019年は、メンタルが激しく落ち込み、苦しんだと明かす。

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