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渡部秀、舞台『里見八犬伝』が転機に「身ひとつでやらなきゃいけない」【連載PERSON vol.34】

テレビドガッチ


人生に影響を与えたテレビ番組を軸に、出演作品の話題からその人のパーソナルな部分にも迫るインタビュー連載「PERSON~人生を変えたテレビ番組」vol.34は、映画『科捜研の女 -劇場版-』に出演する渡部秀さんが登場します。

高校在学中に参加した『第21回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』準グランプリ受賞をきっかけに芸能界デビュー。『仮面ライダーオーズ/OOO』の主人公・火野映司役、舞台『里見八犬伝』犬川荘助役、そしてドラマ『科捜研の女』の橋口呂太役など、俳優としてキャリアを重ねるだけでなく、近年では、YouTubeチャンネルやTikTok開設といった“枠にとらわれない”表現者としても知られています。

『科捜研の女 -劇場版-』では、京都府警科学捜査研究所(通称・科捜研)の法医研究員・榊マリコ(沢口靖子)や呂太らが、シリーズ最大の敵である天才科学者・加賀野亘(佐々木蔵之介)と対峙。最先端技術を駆使して事件の真相を解明していきます。渡部さんが「ドラマ版では見ることのできないお芝居を堪能できる」と語るように、豪華キャストの演技合戦も本作の見どころです。

今回、今年の10月で30代に突入する渡部さんにインタビューを行いました。インプットとアウトプットを繰り返し、時代の先を見据えた彼の“役者”としての本音とは――。

――影響を受けたテレビ番組を教えてください。

録画したものを見たり、テレビをつければザッピングしたり……。僕、本当にテレビっ子だったんですよ。ドラマだと『ウォーターボーイズ』『人にやさしく』『ごくせん』など、子供の頃に放送していた作品はほとんど見ていましたね。

あと、『ミュージックステーション』などの音楽番組のほか、バラエティ、ニュース、情報番組、ドキュメンタリー。ジャンルとらわれず、いろいろ見ていました。

――テレビに大きな影響を受けていたんですね。

友達と『Mステ』ごっことかしていましたよ(笑)。タモリさん側もアーティスト側も両方やっていました。

――(笑)。いま、よく見ているテレビ番組は?

創作性のあるドラマはもちろんなんですけど、大人になってから特にドキュメンタリーやメイキングを好むようになりました。『情熱大陸』『ザ・ノンフィクション』とか、リアリティがある作品が好きですね。ドラマとはジャンルが違うんですが、人の生き様やその道のプロにフィーチャーするじゃないですか。そういったものは、ついつい見てしまいます。

だから、映画もDVDを買ったら、作品を見たあと、必ずメイキングも全部見ます。きっと、舞台裏が好きなんでしょうね。

――TVerやサブスクなど、利用されますか? どんな作品をご覧になっていますか?

サブスクはほとんど入っています。今は『ル・ポールのドラァグ・レース』というドラァグ・クイーンのバトルロイヤル作品にハマっていて、そういった世界に興味があるんですよね。前の事務所に所属していたときの先輩・三浦春馬くんが、4年前にやられていたブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』に衝撃を受けて、その魅力に気づきました。これからの時代、役者をやっていく中で、知っておかないといけない世界だと感じたし、多様性を認めていける人になっていきたい思いもあります。

――渡部さんが影響を受けたエンタメ界の人は?

滝藤賢一さんです。最初に映画『ゴールデンスランバー』を見たときから、存在感がある方だと思っていました。ライフスタイルも含めて、生きているすべてが、役者として成立していらっしゃる方ですし、自分もいつか近づけたらなって思います。

――役者をするにあたって大切にしている軸・信念を教えてください。

主観的な部分だけで生きていくのはやめようと思っています。若いときに、自分の思い、自分の行動が100%正しいと“主観”がメインになっていたんです。もちろん、そんなことあるわけないじゃないですか。

年齢を重ねるごとに、俯瞰で物事を見られる人ってカッコいいと思うようになったんですよね。地球には、人類が何十億人といますけど、その何十億人は“自分以外”。そう思ったら、周りの意見を聞くべきだと思ったし、自分の中で納得できるところは納得して、貫くところは貫こうと、バランスよく生きようと思ってはいます。

――いろいろな作品に携わられた中で、ターニングポイントになった作品は?

初めて舞台『里見八犬伝』に出演したときですね。今までの映像芝居から舞台に切り替わったとき、僕も若かったですし、やり方も分からずで……。稽古をする中で、舞台のお芝居は、カメラ前の表現とはまた違ったアプローチなんだと学んだし、ある意味、身ひとつでやらなきゃいけないなって思ったんです。

舞台なので、カメラワークで自分の表現を使い分けることもできないじゃないですか。表情、演技の意味を、後ろに座っているお客さんにまで伝えなきゃいけないと、非常に勉強になりました。

――映像とは違って、目の前には、舞台を観劇するお客さんがいらっしゃいますからね。

そうですね。よく舞台はナマモノだと言いますがその通りで。それぞれの公演によって雰囲気が違うでしょうし、集中力も必要。そう考えられた(思考になった)のはターニングポイントだったのかなって思います。

――YouTubeチャンネルやTikTokも開設。役から離れた渡部さんを披露するというのは、良い機会になっていますか?

“なんでもありの時代になってきたな”と思っていて。もちろん個々で考え方は違いますけど、僕の考えでは“役者だから”ということで、「あれやらない・これやらない」というのがあまり好きじゃないんです。

まずは自分を知ってもらわないと意味がない。すごく厳しい話ですけど、テレビを見ない、映画を見ない、本を読まない、という方が増えてきている中で、いかにその世代の目に触れてもらうのかを考えたとき、やらない手はないなって思ったんですよ。可能性を増やしていきたい感覚です。

――もうすぐ30歳を迎えられます。節目の年になりますが、今後の目標を教えてください。

いまは、いろいろな賞を獲るよりも、魅力的な役者として活躍できる方が大事だと思っています。先ほどの滝藤さんの話ではないですが、ライフスタイルがかっこよく映る大人になりたいです。年を重ねていかないと分からないことかもしれないけど、“ライフスタイルのかっこよさ”は勝手についてくるものなのかなって。これまで通りに普通に生活して、カッコいい人になれたらいいなって思います。

(撮影・取材・文:浜瀬将樹)

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