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『うきわ―友達以上、不倫未満―』本間P&風間監督が紡ぐ世界観が話題!キャスティング秘話も…

テレビドガッチ


こんにちは! ドラマ大好きホラー系ドラァグクイーンのエスムラルダよ!

さて、みなさんは、『うきわ―友達以上、不倫未満―』(テレビ東京ほか、毎週月曜23:06~)をご存じかしら。

これは、野村宗弘さんの同名のコミックを原作とした連続ドラマで、自称“可もなく不可もない”主人公・中山麻衣子(門脇麦さん)と、麻衣子の隣室に住み、麻衣子の夫・たっくんこと拓也(大東駿介さん)の上司でもある二葉一(森山直太朗さん)が、社宅のベランダを挟んで織りなす“友達以上、不倫未満”のラブストーリー。この内容だけで十分興味深いんだけど、なんと『うきわ』、昨年アタシを夢中にさせた『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(通称『チェリまほ』)の本間かなみプロデューサーと風間太樹(かざまひろき)監督が再びタッグを組んでいるの!

というわけで今回は、お二人から、撮影の裏話から今後の見どころまで、いろいろとお話をうかがってみたわ!

――まず、本間プロデューサーにお伺いします。この作品を映像化したいと思われたきっかけや理由などをお聞かせください。

本間かなみプロデューサー(以下、本間P):「個人が持っているモラルや善悪のボーダーに触れられるような、人間の不完全さを描きたい」と思い、不倫に限らず、世の中で「タブー」とされる題材を扱っている作品を探していました。その中で、野村先生の「うきわ」を見つけたんです。まず、想像力を掻き立てられるような余白や、作品全体に登場人物たちの心情が浮遊しているような、情緒ある世界観に引き込まれました。そして、出てくる人たちが決して優等生でなく、愛せるところばかりではない点にも惹かれました。人間が持っている毒や弱さや矛盾、ずるさの部分を、否定も肯定もなく、ただただ誠実に描かれている。そこがとても心に刺さり、ドラマ化を企画しました。

――拓也や聖などは、原作コミックでは顔が描かれていませんが、キャスティングの際には何を手がかりにされましたか?

本間P:わずかなやり取り、麻衣子や二葉の相手に対する心情などから、人物像や関係性を想像していきました。野村先生は余白の天才だと思っているんですが、その想像したものを野村先生に相談してみて、人物像のフォーカスを合わせていきました。

――パート先での麻衣子と佐々木誠(高橋文哉さん)のやりとり、拓也と不倫相手である福田歩(蓮佛美沙子さん)の過去など、ドラマ化にあたって、原作からかなり膨らませている部分があります。その方向性を決める上で、特に気をつけた点などはありますか?

本間P:溺れる人たちが拠り所として求めた「うきわ」の形を描く原作なので、ドラマでは麻衣子と二葉さん以外の「うきわ」に関わる人たちについても、それぞれの「溺れからの再生」を描こうと考えていました。ただ、溺れ自体はその人だけのもので第三者が言及する権利はない一方で、その「うきわ」はモラル的にタブーとされているものです。なので、登場人物の苦しみや行動に対し、肯定的・同情的な目線も否定的な目線も入れないように気をつけました。

麻衣子と佐々木については、麻衣子の心に内在しているものを目覚めさせるトリガー(きっかけ)を、二葉さんとの恋愛だけにしてしまうことを避けたかったんです。このドラマでは、「誰かの些細な一言が、誰かの人生にちょっとだけ作用したりする」といった、日常のさざ波を描きたいと考えていたんですが、そのさざ波を起こすのは、決して恋愛関係だけではないと思って。また、麻衣子にもフラットで対等な会話ができる相手をつくりたいとも思いました。

――なるほど、そういうことなんですね! 個人的には、Paraviオリジナルストーリーで配信されている佐々木と愛宕梨沙(小西桜子さん)のストーリーも気になっています(笑)。次に、風間監督に伺います。今回、画作りや演出で特にこだわっていらっしゃる点をお聞かせいただけますでしょうか?

風間太樹監督(以下、風間監督):繰り返し描かれる日常の中で、隠れていた心がはみ出す瞬間、あるいは心の中に畳んでしまっていた自分にとっての「大切」を感受する過程、それらを逃さず描写することを心がけています。夫の裏切りによって、「本当だったはず」の時間がぼやけ、解像度を欠いた状態の夫婦生活を送る麻衣子。でも、それをきっかけに自分自身と向き合うようになり、自分にとっての「本当」は、社宅・303号室のぼんやりとした空間ではなく、自分の心にしかないことに気づいていきます。

そんな麻衣子の、畳んでも折り合いのつかない気持ちに寄り添うことが、この物語を紡いでいく上で最も大切だと思いました。日常にはみ出してくる、麻衣子の中に眠っていた力や、現実に抗う気持ち、同じ痛みを知る二葉さんとの対話を通して芽生える願いや、自分にとって大切なもの。そういった、「静かではあるけれど、大きなうねりにもなり得る『揺らぎ』」について、麦さんや直太朗さんともじっくり話をしながら、二人の行き先を捉えていきました。

画作りに関しては、特に麻衣子と二葉さん、二人の時間の切り取り方にこだわりました。たとえば、二人がベランダで、仕切りを挟んで会話をするシーンは、「顔が見えない」という状況が生む言葉と調子への興味が際立つよう、麻衣子や二葉さんと同様に、視聴者の方にとっても、仕切りの向こう側を想像する時間が生み出されるような切り取り方をしています。また、ベランダで、同じ画角に二人が共存するカットは、単なる2ショットよりもインパクトが強く、物語るものが多いように思いました。「なぜ今アングルが二人に開かれたのか」など、その時々の二人の心情と照らし合わせながら考えて頂く楽しみもあると思います。

――個人的には、寝室の壁を挟んで麻衣子と二葉さんが向かい合って寝ているカットも印象的でした。また、『チェリまほ』同様、登場人物の心情描写の丁寧さや、どこかファンタジックな感じがする画質も、この作品の魅力につながっていると感じます。ところでもう一人の監督である太田良さんとは、どのように連携をとっていらっしゃいますか?

風間監督:脚本の打ち合わせや、クランクイン前の本読みで、キャラクター性についての意思疎通が密に図れたのが、とても良かったと思っています。また、現場に入ってからも、僕の担当回に良さんが足を運んで下さって、空気感や切り取り方を共有し合いながら進めることができました。「海で漂流する麻衣子を写し出す高さは、二葉さんがいる船上からなのか、水上からなのか」とか、そういった細かいルールをディスカッションし共有しているんですが、ネタバレになってしまうことがほとんどなので、具体的なことは控えます(笑)。

――門脇麦さんが「監督は私がなんでもできると思っている!」と会見でおっしゃっていましたが、監督が特に「ここの演技はすごい」「ここは頑張ってくれた」と思うシーンは?
 
風間監督:麦さんとの時間はとても濃密でした。麻衣子の心情に寄り添おうと、互いにたくさんの言葉を、時にはプライベートな経験をも吐露しながら「麻衣子」という人物に迫っていったように思います。麦さんは、体感から立ち上がる表現を大切にしていると思うのですが、その表現の波長、跳ねの部分の芝居に心掴まれます。状況に、相手に、舞台空間の湿度に影響を受け続けながらも、その人としての波長を逸脱しない。さざ波の中の小さなしぶきに観客の意識を惹きつけていく、その微細さの中にあるからこそ、最高潮の「跳ね」の芝居が大きく心を動かしていく。そういった点で第5話の終盤、タイヤを引っ張っていくイメージシーンの躍動感と、現実の最中で高まっていく感情の中和に、ぜひご注目頂ければと思います。

――ここで、本間プロデューサーと風間監督から、麻衣子、二葉、拓也、聖、それぞれのキャスティングの理由と、実際に撮影を進める中で感じた魅力をお聞かせいただけますでしょうか? 

●中山麻衣子(門脇麦さん)

本間P:麻衣子には、自ら封じてしまっている可能性や強さが眠っています。そんな麻衣子の燻りや目覚めに説得力を持たせられる方に演じて頂きたいと思っていました。門脇さんは、そういう内在的なものにパワーを持たせられる方、そして作品を地に足のついたものにする力がある方だと感じ、オファーしました。

麻衣子は表情で語る部分が大きい人ですが、門脇さんの表情や佇まいには奥行きがあって、受け手の感性を刺激する力、沈黙の力を強く感じました。また、台詞だけでなく、まばたきや目線ひとつ取っても、門脇さんのお芝居には門脇さんのリズムがあるように感じます。それが、脚本で想像していたよりもさらに面白い「役の味わい」を生んでいて、独特でとても魅力的だと感じました。

風間監督:このドラマには、麻衣子の妄想から立ち上がるイメージシーンがたくさんあり、中には、極端なほどのチャーミングさや滑稽さを必要とする場面もあります。そんな突飛な設定に対しても、臆さず自分の表現でぶつかっていく姿が印象的で、麦さんが座長であることに心強さを感じました。阿呆な妄想を全力で演じたからこそ描けるもの、伝えられるものが、映像にもしっかりと映っているのではないかと思います。

●二葉一(森山直太朗さん)

本間P:直太朗さんは『連続テレビ小説 エール』を拝見して、誰かを見る眼差しに温かみのある方だと思いました。演じて頂いている二葉さんは、どこにでもいるような近所の人ですが、思わず身を委ねたくなってしまうような包容力の持ち主です。その親近感や包容力って、ある種の隙みたいなものだと思っていて、直太朗さんの温かみがその隙を素敵なものにしてくださる気がして、オファーしました。

直太朗さんには、どんな相手も許容してしまいそうな、人たらしのような隙があります。隙がある雰囲気は意識して出せるものではないと思うので、直太朗さん独特の魅力だと思います。それでいて、佇まいに風情があるんです。その隙と風情が、相手に安心感を与えつつ、時にドキッとさせたりもする、絶妙な二葉さんを生んでくれていると思います。

風間監督:普段の直太朗さんには、オーラが漂っています。でも二葉さんとして写るとき、そのオーラは影を潜め、ひとりご飯を食べる姿やタバコを吸う姿には、哀愁・哀情すら感じます。麻衣子の「痛み」に寄り添うため、二葉さんが懸命に言葉をつむいでいく場面などはもちろん、二葉夫婦がピリッとした雰囲気になる場面でさえ、手触りの温もりを感じられたのは、直太朗さんの心根にある優しさと表現力のおかげだと思います。

●中山拓也(大東駿介さん)

本間P:拓也は、相手から反論されたり不快感を露わにされたりするほどではない、絶妙なレベルの無神経さの持ち主であり、かつ自分以外の誰かに対する興味も薄いため、自分を疑わずに生きてこられた人。個人的な感覚ですが、こういう人って結構いる気がします。だからこそ、悪役ではなく「どこかにいそうな人」にしたいと思いました。大東さんには、どんな役をやっても憎めない魅力があり、その憎めなさが拓也をリアルにしてくださると感じ、オファーしました。

大東さんは、登場人物を「生きている人」にすることに誠実な人だと思いました。明らかに嫌らしい台詞を言うときは別として(笑)、拓也って、1シーン1シーンを見ただけだと、意外とそこまで引っかからないんです。だけど全体を通してみると、観る人に確実に引っかかりを残すお芝居になっていて。たしかに、誰かに対する「いい人」とか「悪い人」といった印象って、切り取られた一瞬の言動ではなく、普段の振る舞い全体に紐づいてくるもの。その紐づきが、大東さんのユーモアや絶妙な匙加減で表現されていて、拓也の「生」を強く感じました。

風間監督:拓也は難しい役です。麻衣子を大切に想う気持ちがあり、中山家にしっかりと想いの所在を残しながらも、心が外の世界を彷徨っている……。そのちぐはぐな状況を表現する上で、大東さんからたくさんのアイデアを頂きました。大東さんは、幅広いスタンスで役と現場を想ってくれていたムードメーカー的存在です。今後、拓也が内に抱えている本当の感情が見え始めると、大東さんと僕とが目指した拓也像に、視聴者のみなさんもきっと耳を傾けたくなるのではないかと思います。

●二葉聖(西田尚美さん)

本間P:原作を読んだ時から、聖に関しては、なぜか西田さんの顔が浮かんでいて。聖には聖なりの「溺れ」があるけれど、その溺れを外に見せないで生きてきた人。だから、彼女の抱えているものや「浮気」という行為と、ふだんの聖とのギャップを感じられる人がよかったんです。西田さんのヘルシーな色っぽさ、チャーミングさが聖さんにピッタリだと感じ、オファーしました。

西田さんの絶妙な軽やかさが、とても心地よく感じられました。聖が抱えているものを考えると、いくらでも沈ませることは可能です。でも、西田さんは、聖が抱えているものから乖離しない中で、独特な軽やかさで「普通に日々を生活している人」にしてくださっている。それが余計、聖の「気持ちの折り畳み」を感じさせるものになっていると思います。

風間監督:西田さんが「今回、初めて表現する感情があった」とおっしゃっていたのが印象的で、意外でもありました。西田さんは段取りから緻密でありながら、本番ではその緻密さを崩していく。僕のプランニングに寄り添いつつ、直太朗さんや樹くんとの対話によって変わりゆくシーンの動きに常に目を凝らし、反応してくださいました。西田さんとお芝居を作る時間はとても楽しく、学ばせて頂くことも多々ありました。とにかく笑顔が素敵な西田さんに、笑顔の引き算をお願いするのがちょっと辛かったです。

――キャストのみなさん、それぞれの魅力が伝わってくる素敵なお答え、ありがとうございます! なお、2組の夫婦のほかに、田中樹さん(SixTONES)が演じている、聖と親密な関係にある田宮悠の醸し出す空気がSNSで話題になっています。演出で特に気をつけられた点はありますか?

風間監督:田宮には、樹くんの持つ雰囲気がそのまま投影されているというか、キャラクターに求めた要素である男っぽさや色気、落ち着きなどは、樹くんがはじめから持ち合わせていた魅力だと言って良いと思います。衣装部とも彼が生きる衣装を模索していったくらいですから、基本的な意識としては樹くんの良さや魅力が生かせるように……と思いながら演出をしていました。話を追うごとに、聖との向き合いが色濃く描かれ、田宮の心も動いていきます。登場シーンは限られていますが、未知数な関係性の中、現場で見出していかなければならない感情も多く、樹くんとは、互いにフレキシブルに対話を繰り返しました。

――登場人物が今後どう影響を与え合い、それぞれどのような道を歩むことになるのか、ますます楽しみになってきました。ところで、本間プロデューサーと風間監督は『チェリまほ』に続く二回目のタッグですが、お互いへの信頼関係や、再び一緒にお仕事をされてのご感想などお聞かせいただけますでしょうか?

本間P:風間さんは最後まで諦めないし妥協もしない人、企画とか脚本にこめた思いを大切にしてくれる人であることは『チェリまほ』で感じていたので、『うきわ』ははじめから安心感や心強さがありました。ただ、今回は前回に比べ、描きたいことは一緒でも、届け方次第で伝わり方ががらっと変わってしまうことが多い作品だったので、より会話を交わした気がします。そんな中で新しいものが見えてくることも多く、風間さんとお仕事するのはやっぱり楽しいなと思いました。

風間監督:本間さんとの作品作りは楽しい反面、互いを知っていく、差し出していく共犯関係のような一面もあります。今作では前作以上に、ざっくばらんにいろいろな対話をしてきました。僕が良いと思っていることと、本間さんが良いと思っていることがぶつかるシーンも多分にあって、それが大変面白いことだなと思いながら、日々作品と向き合っています。撮影前に、「僕らは『本当』で向き合っていきましょう」とお話ししたのですが、その言葉通り、じっくりと互いに寄り添い合いながら作品作りが出来ている実感があります。最後まで、互いが良いと思えるまで、粘りに粘りたいと思います。

――それでは最後に、撮影時の印象深いエピソードや、今後の見どころなどをお願いします。

本間P:直太朗さんが衝撃的に最高なお芝居をされる瞬間が度々あって。2話で「僕も中山さんと一緒です」と妻の浮気を麻衣子に告白するシーンのお芝居は、現場で風間監督、門脇さんと湧いたのを覚えています。

風間監督:それぞれが答えを出す対話のシーンが後半にあります。そのシーンはどれも、シナリオ上では感じ得なかった、良い意味での解釈の変化が起きている印象です。撮影をスタートさせてから、俳優各人と「自分(の役)はどうなっていくんだろう」といった会話を重ねてきましたが、その1シーンには、物語を紡いでいく中で感じ取ってきた蓄積がたしかにあって、長い長い自分自身との向き合いの先に、ほんのりとした光が射すような、そんなそれぞれのラストになっていると思います。是非ご注目ください。

<9月6日放送 第5話あらすじ>
二葉さん(森山)という浮き輪を失った麻衣子(門脇)。そんな麻衣子の心ここにあらずの状態に夫のたっくん(大東)は自身の不倫がバレたのでは? と動揺する。

一方、二葉さんの妻・聖さん(西田)は陶芸教室の友達から田宮くん(田中)が若い女性と一緒にいたことを聞かされる。嫉妬する資格なんてない中で芽生えてしまう感情に嫌悪しながらも、田宮くんに再び救われることになり、ある決断を下す。

そんな中、麻衣子は佐々木くん(高橋)に「表情には出すくせに言葉にするのが苦手」と痛いところを突かれ、募っていた二葉さんへの思いが走り出してしまい……。ベランダで再会した夜、思わぬ行動に出る!

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