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パラリンピックは応援に行けて、どうして修学旅行はダメ? 子どもの疑問にどう答える?

オトナンサー


学校連携観戦のチケット代わりのカード(2021年8月、時事、代表撮影)

 東京パラリンピックが8月24日、開幕しました。原則として無観客での開催ですが、地元の小中学生にパラリンピック競技の観戦機会を設ける「学校連携観戦プログラム」は行われています。地方自治体の中には、部活動の休止や対外試合の中止・延期、修学旅行の中止・延期など学校行事を制限しているところもある一方で、パラリンピックは特別扱いのようです。

 もし、「パラリンピックは応援に行けるのに、どうして、修学旅行には行けないの?」と子どもに聞かれたら、親はどのように答えればよいのでしょうか。子育てアドバイザーの佐藤めぐみさんに聞きました。

納得させる答えは難しい

Q.パラリンピックの「学校連携観戦プログラム」は教育的な意義は大きいですが、児童・生徒の意見を聞いて、実施の有無を判断する動きが見られません。大人だけで勝手に決めてよいのでしょうか。

佐藤さん「学びはその本人の『やりたい』というモチベーションがあってこそ、価値が生み出されるものです。子どもたちの意見も聞かず、『教育的価値が高い』として、パラリンピックの観戦に一方的に連れて行く形になれば、その学習価値は低くなってしまうでしょう。子どもたちや家庭に意見を聞くことは大事なことで、行政や学校はその意向を尊重しつつ、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、最終的に判断することだと思います。

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例えば、東京都江東区は最終的には区教育委員会が参加見送りを決めたのですが、事前に、観戦したいかどうかを子どもたちに尋ね、約7割の観戦希望を確認したそうです。感染状況なども加味して、断念となりましたが、子どもたちの意見を聞く姿勢については評価できます。決行するにせよ、断念するにせよ、子どもたちの意見を聞かずに決定するのは避けるべきと考えます」

Q.「パラリンピックは応援に行けるのに、どうして、修学旅行には行けないの?」と聞かれた場合、回答に困る親もいると思います。納得させるためには、どのように答えればよいでしょうか。

佐藤さん「疑問に対して、親が子どもたちを納得させる答えを見いだすのは難しいです。そもそも、『パラリンピックには応援に行けて、修学旅行には行けない』ことが矛盾しているからです。答えるとすれば、宿泊を伴う修学旅行の場合、『みんなで同じ所で寝泊まりすると、やはり、感染のリスクが高いから』というのが精いっぱいの言い訳だと思います。

しかし、泊まりのない小学校の低学年の遠足には使えません。『コロナ禍が終わったら、好きな場所へ連れて行ってあげるからね』というのが、せめてもの慰めだと思います。一方、先述した江東区の例を見ると、パラリンピックの観戦に前向きな子どもも実際には多いのが分かります。プログラムへの参加に肯定的な家庭であれば、『パラリンピックの観戦だけでも行けるのはよかったね』と言うのも回答の一つだと思います」

Q.矛盾を感じることを児童・生徒が何度も見続けると、将来、どのような影響があるでしょうか。

佐藤さん「子どもたちはこの1年半に及ぶ新型コロナ関連の制約の中で、さまざまな我慢を強いられています。そうした中で、今回のような矛盾だらけの大人が決めた政策は子どもたちの成長にも悪影響があると思います。子どもの年齢にもよりますが、中高生になれば、考え方も成熟し、今回の出来事を将来も覚えているでしょう。『大人は勝手』『大人はずるい』と感じる子ども、『どうせ自分には何もできない』と悲観的になる子どももいると思います。

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