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フランスで母乳育児中の母親が公共の場での授乳を保護する法が提案される

カラパイア

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 なるべく母乳で育てたいという母親も多い。そうなるとタイミング的に外出中、公共の場で授乳するといったケースも発生する。

 公共の場での授乳に関しては世界各国で賛否両論あるが、このほどフランス西部、ボルドー地方で、授乳中の母親を保護する法律が提案された。

 これは、今年5月に1人の母親が公共の場での授乳中、見知らぬ人から授乳を非難され暴力を振るわれたことを受けたものだ。

 この法案が可決されればフランスでは公の場での母乳育児が保護され、それを非難した者には罰金が科せられることになるという。

公共の場で授乳していた母親がビンタされる事件が勃発

 今年5月19日、ボルドー地方でマリスさんという女性が、公共の場で生後半年になる息子、ニノ君に授乳していたところ、見知らぬ女性から非難され、ビンタされる事件が発生した。

 マリスさんは列に並んでいる間、空腹のニノくんに授乳をしていた。すると、1人の女性が「恥を知れ」と非難し、腕にニノ君を抱いているマリスさんの顔面を平手打ちした。

 マリスさんは警察に通報したが、警察では「授乳時にどれだけ胸を露出していたのか」と聞かれ、大変ショックを受けたという。
何パーセントの割合で露出していたのかと尋ねられたので、私はその時、母乳育児に適した服装をしていたことから「ゼロ」と答えました。

それでも警察は、事が起こったのはまるで私に非があると言わんばかりの口調でした。
 マリスさんはこの1件をSNSに投稿し、フランスのメディアでも次のように話した。
この経験をしてから、ショックで母乳が出辛くなり、これまで母乳のみで育ててきた息子には、あれ以来哺乳瓶でミルクを与えることを余儀なくされたのです。
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フランスの多くの母親が怒りを表明

 マリスさんの投稿には多くの母親たちがショックと怒りを表明し、大反響を呼んだ。

 ある母親は、「母乳育児をしている女性を暴行することは、赤ちゃんを暴行することと同じ」とマリスさんに暴力を振るった女性を批判。

 また他の母親たちからは、「母乳育児は自然な行為であり、基本的人権だ」「公共の場で乳房を見せびらかすことに喜びを感じる母親はいない。スーパーマーケット、電車、店、カフェなど場所を選ばず空腹を訴える赤ちゃんに、ただ食事を与えているだけだ」といった声が寄せられた。

 その後、この1件を知った国会議員が、議会で新たな法案を提出した。
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photo by Pixabay

母乳育児中の母親を保護する法が提案

 国会議員のフィオナ・ラザールさんは、6月15日に議会で公共の場での母乳育児中の母親を保護する法を提案した。

 現在、フランスでは公共の場での母乳育児に関する法律はない。しかし、フランスの労働法典『Code du Travail』によると、母親は子供が生まれてからの1年間は勤務中に授乳する権利が与えられているという。

 ラザール議員はメディア取材で法案を提出したことについて、このように述べている。
わざわざ口にしなければならないのは残念なことですが、公共の場での母乳育児をしている女性の多くは非難されています。

女性の体は、乳児の本質的なニーズに対応するためのものである一方で、性的なものとしか考えていない人もいます。

私たちは、公の場での母乳育児の見方を変え、女性の権利を制限したい人たちを改める必要があります。

また、公共の場で働く人々の意識を高め、訓練することも重要です。この法は、母乳育児を促進するためではなく、母乳育児を選択した女性を保護するためにあります。
 なお、この法律が可決されれば、公共の場で母親が母乳育児を行うことを禁じることが違法となる。違反した者には1500ユーロ(約195000円)の罰金が科せられることになるという。

 ちなみに、世界保健機関(WHO)では「乳児は生後6か月間は母乳で育てられることが望ましい」と勧告しているが、フランスは世界で最も母乳育児率が低い国の1つだそうだ。

References:The Connexion / written by Scarlet / edited by parumo

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