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テコンドーの初代王座は誰の手に!?3選手のストロングポイント紹介

パラサポWEB

赤と青の防具を身に着けた選手たちが蹴り技の応酬を披露する。オリンピック競技として知られるテコンドーだが、パラリンピックでは上肢障がいの選手たちが主役。今回の東京2020パラリンピックで新競技としてデビューする。

パラテコンドーは2005年頃始まったとされ、第1回の世界選手権は2009年に開催された。日本ではほぼ知られておらず、2015年1月に東京大会での採用が決まった後も、一時は競技人口ゼロという時期があった。それでも体験会などを通じて競技に取り組む選手が増え、東京大会には男女各3階級のうち、男子2階級、女子1階級に計3人を送り込む。

東京パラリンピックの試合形式は?

幕張メッセで9月2日(木)からスタートする試合は、2分×3ラウンドで、プロテクターを付けた胴部に蹴り技が決まるとポイントが入る。頭部にもヘッドギアを装着するが、パラテコンドーでは頭部への攻撃は反則。パンチなど手による攻撃も認められていないが、距離が詰まった場合など手で相手を押して間合いを取ることはある。

八角形の競技エリアで電子防具を着けて対戦するテコンドー。頭部への蹴りが反則になる以外は一般のテコンドーのルールとほぼ変わらない

ポイントは蹴りの種類によって異なり、通常の蹴りが【2ポイント】、180度回転しての蹴りは【3ポイント】、360度回って相手を蹴ると【4ポイント】となる。試合中は電光掲示板にポイントが表示されるので、見ている側にとってはわかりやすい。3ラウンドを闘い、ポイントの多いほうが勝者となる。3ラウンドを終わって、同ポイントの場合、先にポイントを獲ったほうが勝者となるゴールデンラウンドが行われる。

攻撃可能な箇所が胴部に限られるため、相手のガードをいかに崩してポイントを獲るかという駆け引きが見どころのひとつ。相手の攻撃を誘い、蹴りをかわして体勢が崩れたところを狙ったり、前に出てくるところに蹴りを合わせるカウンター攻撃が勝敗を分ける大きなポイントとなる。また、体を寄せ合ったところから相手を押して間合いをつくったり、180度回転して後ろ蹴りを狙うこともあるので、間合いが詰まっても目が離せない。

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上肢に障がいのある選手が闘うため、欠損している腕がどちらかによって当たりやすい攻撃が異なり、戦略も変わってくるところがポイントだ。

出場する日本選手は?

左から日本代表の田中光哉、工藤俊介、太田渉子

出場選手は。男子の61kg級に田中光哉、75kg級には工藤俊介、女子では太田渉子が58kg超級に出場する。代表選手の決定は2020年の1月と早い時期だったため、その後に大会の1年延期が決まり、出場選手たちはその1年間をいかに過ごすかが問われることとなった。

代表選考大会で、この競技のパイオニアである伊藤力、そして阿渡健太という実力者を破り、61kg級の代表となった田中光哉。両上肢欠損のK43クラスだが、より障がいの軽いK44との統合クラスで勝ち抜いたこと、74kg級から階級を落とし、10kg以上の減量を成功させての勝利だったことでも注目を集めた。

ただ、最も注目すべきは相手によって闘い方を変えるクレバーさだ。とくに試合巧者でカウンターを狙うのが上手い伊藤を相手に見せた、自分から前に出てプレッシャーを掛け、相手がカウンターの蹴りを出してきたのを避けて、さらにカウンターを合わせる闘いは、戦略家としての一面を感じさせるものだ。このレベルの駆け引きができることは、強豪揃いのこの階級にあっても本番のパラリンピックでの活躍を期待させる。

また、1年の延期が決まった昨年の自粛期間の間も、所属道場で週6日、朝昼晩の3回マンツーマンの練習を積んでおり、この1年で大きな成長を遂げている。とくに、近年は情報戦の面も強くなってきたこの競技において、61kg級での試合映像がほとんどない田中は有利だとも言える。コーチとともに緻密な戦略を練る田中が、本番でどのような駆け引きを見せるのか今から楽しみだ。

田中光哉のクレバーな戦いぶりに注目したい

どちらかというとカウンターの上手い田中に対して、75kg級の工藤は自ら前に出て連続攻撃でポイントを重ねるタイプの闘い方を得意とする。とりわけ自身の得意な近い間合いに入ったときに見せる連続蹴りは圧巻で、国内の試合では大差を付けて勝利を収めるシーンを数多く見せてきた。

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