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脳内で思い浮かべた言葉をダイレクトに文字として出力する技術が誕生(Facebook)

カラパイア

思考をそのままリアルタイムで文字化できる脳インプラント
credit:UC San Francisco

 頭の中で思い浮かべた言葉をリアルタイムで画面に文字で表示してくれる「ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)」が誕生した。

 その最初の実験では、麻痺のある30代の男性が頭の中に単語をイメージすることで、画面を介した会話ができるようになったそうだ。

 米カリフォルニア大学サンフランシスコ校などのグループが進めるこの研究には、FacebookのVR/AR開発部門Reality Labsやアメリカ国立衛生研究所などが出資している。
 

従来の方法の問題点

 障碍などにより会話が不自由になってしまった人たちの脳をコンピューターにつないで、コミュニケーションを支援するシステムはこれまでにもあった。だが、それらは思考で画面上のカーソルを操作して、文字をタイピングするというやり方だった。

 しかし一般的な自然な会話では1分間に150~200単語が話される(英語の場合)ことを考えると、そうしたやり方では普通の会話についていくことができない。

 一方、『New England Journal of Medicine』(7月15日付)で紹介されている新しいシステムは、頭の中で思い浮かべた文章をそのままダイレクトに画面に表示することができる。

“Neuroprosthesis” Restores Words to Man with Paralysis

脳内の単語をニューラルネットワークで学習

 体が麻痺して口がきけなくなってしまった人であっても、何かを話そうとすれば、脳は顎や喉を動かそうと信号を送る。

 そこでデビッド・モーゼズ博士らは、15年前に脳卒中にみまわれ完全に話ができなくなった男性の脳に電極アレイを移植。それから男性に50種の単語を思い浮かべてもらい、そのときの脳の活動をニューラルネットワークに学習させた。

 これによって男性が話そうとする脳内の単語をリアルタイムで検出して、それを画面に表示させられるようになったとのこと。実験でたとえば「水いる?」と訊かれた男性は、画面に「喉は乾いてないよ」と表示させて返答して見せたそうだ。
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アルゴリズムを改善することで更に正確に素早く

 今のところ開発の初期段階にあり、自然な会話スピードで文章を表示することはできない。このシステムが読み取れるのは、せいぜい1分間に18単語程度。脳内の単語を読み取る正確さも75%ほどでしかない。

 それでも学習し、そこから予測できるコンピューターが、会話の不自由な人にとってどのような意味を持つのか示すことはできたとのこと。システムの正確さや速度は、脳活動を解析するアルゴリズムを改善すればもっと向上するそうだ。

 こうした研究はほかのグループも行なっており、たとえば米ハワード・ヒューズ医学研究所は最近、頭の中で文字を手書きしてもらい、それを読み取ることで画面に文章を表示するというシステムを発表している。

References:“Neuroprosthesis” Restores Words to Man with Paralysis | UC San Francisco / BCI milestone: New research from UCSF with support from Facebook shows the potential of brain-computer interfaces for restoring speech communication / written by hiroching / edited by parumo

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