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大魔神・佐々木主浩の本当の武器は?

週刊ベースボールONLINE


横浜・佐々木主浩

 51試合登板、1勝1敗45セーブ、防御率0.64――。

 この圧倒的な成績は1998年の佐々木主浩だ。同年、38年ぶりの優勝を果たした横浜で守護神を務め、大魔神と称された佐々木。武器は自由自在に操るフォーク。意識的に真っすぐに落としたり、左や右に曲げながら落としたりする。三振を奪う高速フォーク、ストライクを取るチェンジアップ系も駆使した。さらにストレートと見分けがつかないようにするために、ボールに回転を与えていたというから厄介だ。

「佐々木さんのフォークは非常に落差も大きかったですよね。50センチくらい落ちているイメージでしょうか。僕はもともと野手だったので、どうしてもミットで捕ってしまうクセがあった。だから、佐々木さんのフォークを体で止めて、後逸しないようになるまで大変でしたね」と女房役を務めた谷繁元信は佐々木のフォークを評する。ただ、実はピッチングの生命線は違う球種だったという。

「フォークに目が行き過ぎですけど、あのフォークがなぜ生きたかというと、やっぱりストレートなんですよ。佐々木さんのストレートは150キロ近くが出て、なおかつコントロールがいい。だから、余計に効果的。全球フォークをだったら、絶対にプロの打者なら当ててきますから」

 190センチの長身から投げ込むストレートは角度があり、スピンが利いて、コントロールが抜群。打者はこのストレートが頭にあるから、余計にフォークに手が出なくなってしまう。

「ストレートがあってこその変化球、とよく言うけれど、それは間違いありません。だから、よく翌年、さらに結果を残すために『新たな球種を覚えたい』と投手はよく言うでしょう。それは僕からしてみれば『逃げ』なんですよ。それだったら、『まず、ストレートを磨け』と言いたい。ストレートを究極まで磨けば、それがさらなる成長に結びついてくれるはず。球種を増やすのは、そのあとでもいいと思うんです」

 プロ野球最多の3021試合出場を果たした名捕手の至言だ。

文=小林光男 写真=BBM

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