解説
直木賞作家・角田光代の同名恋愛小説を、「パンとバスと2度目のハツコイ」「知らない、ふたり」の今泉力哉監督で映画化。「おじいちゃん、死んじゃったって。」の岸井ゆきの、「キセキ あの日のソビト」「ニワトリ★スター」の成田凌の共演でアラサー女性の片思い恋愛ドラマが展開する。28歳のOL山田テルコ。マモルに一目ぼれした5カ月前から、テルコの生活はマモル中心となってしまった。仕事中、真夜中と、どんな状況でもマモルが最優先。仕事を失いかけても、友だちから冷ややかな目で見られても、とにかくマモル一筋の毎日を送っていた。しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹に、マモルはテルコにまったく恋愛感情がなく、マモルにとってテルコは単なる都合のいい女でしかなかった。テルコがマモルの部屋に泊まったことをきっかけに、2人は急接近したかに思えたが、ある日を境にマモルからの連絡が突然途絶えてしまう。
(提供元:映画.com)
恋愛もの大好きOLさん ★★★★★
角田光代が原作の同名小説を、現代の恋愛映画マスター的存在である今泉力哉監督が映画化したもの。
主人公のOL、テルコは飲み会で出会った男マモルことマモちゃんに最初から最後まで一方的な恋心を抱き続ける。いる来るかわからない彼からの誘いにすぐに答えられるように、わざと会社に遅くまで残っていたり、帰宅してもまたすぐに外出したり。でも、マモちゃんはマモちゃんでそれを利用しながら、ちょうどいい距離感を保とうとする。
一緒にお風呂に入ったり、朝起きて洗面台に隣同士に立って歯を磨いても、二人は恋人ではない。ずっと映画のなかに漂い続ける、その名称のない二人関係性に胸がキリキリする人や、ズキズキする人がたくさんいるだろうなと思う。
現代の恋愛は昔と比べてその形が多様化している気がする。「付き合って」ときちんと発言してからお付き合いする相互認識がないままに、いつのまにかゆる~く付き合いだすスタイルもあるだろう。だからこそ、この映画でテルコがマモちゃんの恋愛の形に共感する人も少なくないはず。曖昧な恋を一度でもしたことがある人にとっては刺さりまくりな作品!
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