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朝日新聞が27年ぶり値上げ、ついに他社に追随 経営不振も「役割は増している」と意義強調

J-CASTニュース

朝日新聞は2021年6月10日朝刊に掲載した社告で、朝夕刊セットで月額4037円(税込)の購読料を引き上げることを発表した。消費税分の転嫁を除く本体価格の値上げは1993年12月以来、27年7か月ぶり。19年10月の軽減税率適用から新聞の本体価格が値上げされるのは初めて。朝刊1部売りも150円から160円、夕刊も50円から60円に値上げする。

新聞業界では17年頃から値上げが続いており、その流れに朝日も追随した形だ。多くの場合、経営環境の悪化がその原因。朝日は20年に部数が「500万部割れ」したことにも触れて窮状を強調した。

25年間も横並びが続いた朝・毎・読

大手紙で最も早く値上げに踏み切ったのが日本経済新聞だ。17年11月に4509円を4900円に引き上げた。1994年2月以来23年ぶりの値上げだった。読売は19年1月に、4037円から4400円に引き上げた。読売の前回の値上げは1994年1月で、このときから朝日・毎日・読売の3紙の購読料は横並びが続いてきた。読売が25年ぶりに値上げしたことで、これが崩れた。今後、毎日が追随するタイミングが焦点だ。産経が最後に本体価格を値上げしたのは97年1月。02年4月に東京本社内で夕刊を廃止し、朝刊で月額3034円を維持している。

朝日の紙面(東京本社最終版)では、1面と27面の2つの記事で値上げの経緯を説明。1面では経費削減の取り組みを説明しながら、環境の変化について

「インターネットの普及で新聞事業を取り巻く環境が厳しさを増し、販売・広告収入が減る一方、製作コストは高くなっています。深刻な人手不足などで戸別配達を維持することも難しくなってきました」

などと説明し、

「ネット上にフェイクニュースが飛び交う今、新聞の役割は増していると考えています」

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などと主張。27面の記事では、部数の大幅な落ち込みにも触れた。

「当社の朝刊部数は、今の本体価格になった1993年12月には約820万部でしたが、インターネットでの情報収集が日常化するなか、昨年8月には500万部を割りました。広告収入は2008年のリーマン・ショックなどを経て年々減少し、現下の新型コロナウイルス禍も経営に影響しています」

電子版(朝日新聞デジタル)の一部も実質値上げする。ウェブサイトのみを購読するコースで最も安い月額980円の「シンプルコース」を9月8日から「ベーシックコース」に改称し、1か月に読める有料記事の本数を300本から50本に減らす。6月8日付けでウェブサイトに掲載された告知文では、

「朝日新聞デジタルでは創刊10周年を迎え、サービスの全面的な見直しを行っています。今回の変更もその一環です」

と説明している、

日本ABC協会のまとめでは、20年1~6月の朝日の部数は前年同期比7.5%減の516万0355部。毎日が225万0756部(7.6%減)、読売が770万5178部(4.9%減)、日経が212万9733部(8.7%減)、産経が132万9094部(4.2%減)と、朝日に限らず厳しい状況が続いている。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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