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蝶野正洋『黒の履歴書』~今でも変わらない“アントニオ猪木”

週刊実話WEB

蝶野正洋『黒の履歴書』 (C)週刊実話Web

俳優の田村正和さんが亡くなった。訃報を伝えるニュースや追悼番組を見ていると、改めて華のあるスターだったことが伝わってきたし、そのプロ魂というものに感銘を受けた。

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田村さんはプライベートを明かさないのが信条で、誰かの目がある場所では食事を取らなかった。最近は大御所の俳優でもバラエティー番組に出ることは当たり前になったし、SNSやユーチューブでプライベートの姿を自ら発信することも多い。そんな時代でも、ミステリアスな二枚目俳優のイメージを守りきったのはすごいことだし、苦労もあったと思う。

プロレス業界の場合、昔のレスラーはイメージを守ることに命を懸けていた。リングを降りるとプライベートも見せるけど、そこでも気を抜かないというか、いつも以上にプロレスラーであろうとする。

例えば、外でメシを食べるときは、何人前も頼んで大酒を飲む。プロレスのことをバカにするような人がいると、その場でグラスをバリバリ噛み砕いたりとかね。プロレスラーは普通の人間とは違うということを常にアピールしていた。

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俺は若いときに(アントニオ)猪木さんの付き人をしていたんだけど、あの人は24時間、常に「アントニオ猪木」だった。控室で俺と二人きりのときでも気を抜くことはなかったし、少なくとも俺はプライベートや素の状態の〝猪木寛至〟を、ほとんど見たことがない。

最近、猪木さんは腰の治療のために入院していて、リハビリしている姿をユーチューブで公開している。さすがに「弱々しくなった」というコメントも寄せられているけど、俺が見る限り、あれは100%の〝アントニオ猪木〟だね。

ハルク・ホーガンを見て考えが変わった

俺も腰を悪くしてるから分かるけど、リハビリなんてめちゃくちゃ苦しいし、痛いはず。それでも昔と変わらず「元気ですか~!」とやってるわけだから、さすが猪木さんだよ。もし一人で過ごしていて動画も撮っていない状態だったら、気力も落ちてしまうかもしれない。だから、どんな状況でもアントニオ猪木として頑張っている姿を見せることが、リハビリのモチベーションになっているのかもしれないな。

俺もレスラーとしてのイメージを守ろうとしていた時期がある。それは1994年にヒールターンをした頃で、当時はプライベートでもワルい雰囲気を漂わせなくちゃいけないと思ってた。そうするとファンも怖がって、あまり近づいてこないんだよ。

その考えが変わったのが、アメリカ遠征時だ。俺はハルク・ホーガンがつくったヒール軍団の「nWo」に加入したんだが、その頃でもホーガンは近づいてきた少年ファンを抱き上げたり、快くサインしてあげてたんだよ。悪役だけど、やっぱりホーガンはヒーロー。どんなときでもファンサービスに徹する姿は、真のプロフェッショナルだと思った。

それを見て俺もちょっと肩の力が抜けて、リングを降りたら自然体でいるようにしたんだよ。プロ意識というものは時代で変わっていく。今はオフの姿をさらけ出すことが求められるし、ファンとも積極的に交流するほうが好まれる。

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