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スピッツが描く、思い出になる出会いと別れ

UtaTen

彼に映る彼女の姿






彼に映る彼女の姿が描かれた冒頭。「はみ出しそうな 君の笑顔を見た」という表現で、彼女の笑顔がどれほど魅力的だったのかが分かる。

溢れ出る彼女の魅力は彼の心を飛び出して、彼の見ている世界をも変えてしまったようだ。
そんな彼女の笑顔は「あの日も」という言葉から、今でも彼のそばにあるのだと読み取れる。

訪れる別れ






しかし、笑い合う二人には悲しみと戸惑いが漂う。それは彼らにもうじき別れが訪れるからだ。男性の方が何処かへと旅立つのだろう。

彼女のそばに居ることより追いかけたい夢が、向かわなければいけない場所が彼にはあるのだろうか。どんな理由でも、今二人の間には避けられない確かな別れが置かれている。

忘れられない別れ






別れは悲しく、そして時に避けられない。しかし、大切な人との思い出や過ごした時間は、消えずにこれからも自分を支えてくれる。大事な別れは心に根付くのだ。

だからこそ、たとえ別れが訪れたとしても彼は二人の出会いを、一緒に居たことを「忘れないで」と彼女に歌うのだ。

大切な思い出になる出会いと別れ





この曲のラストのサビは、去っていく男性が最後、女性に伝えたい言葉で溢れている。

恐らく彼女は離れて行ってしまう彼を責めないのだろう。そんな彼女に「困らせて」「逃げないで」と伝える、彼。

「優しいふりだっていいから 子供の目で僕を困らせて」は、嘘でもいいから彼女に”行かないで”、”ここに居て”とわがままを言って欲しいという想い。

「冷たい風」は孤独と寂しさで、綺麗な「虹」は物分かりのいい”いい人”のまま別れを告げようとする彼女の姿。

そんな形を想像してこの楽曲に耳を傾けると、大人になんてならなくて良い。いい人じゃなくていい。傷つけられてもいい。彼はありのままの彼女の本音と気持ちを受け止めたいのだと感じる。

そして、「もう一度笑ってみせて」はただ単に彼女の笑顔が見たくて発しられた言葉ではなく、貴女の本当を見たい、見せてほしいという意味を含んだ言葉に思えてくる。彼は彼女との最後に、大切な別れに向き合おうとしているのだ。

爽やかと切なさを兼ね備えたメロディーと共に紡がれていくこの楽曲の物語が照らすのは、悲しい別れではなく、思い出になる出会いと別れだ。迎える結果が別れだとしても、大切にして残しておきたい、覚えておきたい、そんな人の存在なのだ。

Text:柚香

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