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三菱電機株が4.7%高 コロナ禍からの順調な回復、今期の最終利益4年ぶり増益予想を好感

J-CAST会社ウォッチ

三菱電機の株価が2021年4月30日の東京株式市場で一時、前営業日の28日終値比77円(4.7%)高の1703円まで上昇した。28日の取引終了後に発表した

22年3月期連結決算(国際会計基準)の業績予想で、最終利益を前期比8.7%増の2100億円と4年ぶりの増益を見込むなど、コロナ禍からの順調な回復を計画していることが好感された。三菱電機は米国や中国を中心に海外売上高比率が4割を超えており、これらの国々での景気回復の恩恵を受けそうだとの見方も株価を支えている。

米中の景気回復の進展に期待

それでは業績予想を詳しくみてみよう。売上高は前期比6.6%増の4兆4700億円、営業利益は12.9%増の2600億円を見込む。会社側は予想の前提となる22年3月期の世界経済について、コロナ禍の「景気に与える影響に不確実性は残る」としつつ、「米国や中国を中心とする各国.地域での経済対策などの効果もあり、総じてみれば景気回復が進展する」と見込んだ。

実際、コロナ禍真っ只中だった前の期(21年3月期)の地域別海外売上高では、経済が比較的順調な中国が北米を追い抜き、海外売上高の4分の1超を占めたが、22年3月期はバイデン政権下で経済対策が実施され、ワクチン接種の進む米国の景気回復などが予想される。

三菱電機の事業は、国の公共事業や鉄道.電力各社の設備投資、ビルシステムにかかわる「重電システム」、FA(ファクトリーオートメーション=生産工程の自動化システム)や自動車機器などの「産業メカトロニクス」、エアコンなどの「家庭電器」が主要3部門だ。

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22年3月期の業績見通しでは、このうち産業メカトロニクス部門について売上高が前期比12.9%増の1兆4100億円、営業利益は2.1倍の860億円と他部門にない高い伸びを見込んでいるのが特徴だ。

FAは高速通信規格「5G」や不足が続く半導体関連を中心に世界的に投資が増える見通し。自動車機器も中国以外は21年3月期に減少した反動があり、中国はさらに伸びが見込まれている。エアコン需要も引き続き拡大が予想され、こうしたことが追い風になりそうだ。

素材費や物流費の増加は価格改定で相殺

三菱電機は2021年3月期にコロナ対応のコスト削減策として「緊急改善対策」をまとめ、1250億円(経費・開発費810億円、償却費300億円、人件費その他140億円)の削減を実施。21年3月期の営業利益が前期比11.3%減の2301億円にとどまる主因となったが、将来の成長力をそぎかねないため、22年3月期はそこまでは踏み込まない予定。

SMBC日興証券は4月30日配信のリポートで、22年3月期の営業利益予想について、「費用反動増を踏まえれば堅調なガイダンス」とし、「素材費や物流費の増加も価格改定などで打ち返す計画。総じて、ややポジティブな印象」と評価した。こうしたアナリストの指摘が株価にも反映したようだ。(ジャーナリスト 済田経夫)

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