脳と身体は「さかさま」につながっている?
人間の脳の機能は、ケガや脳卒中などによって脳の一部に障害を受けた患者さんの症状を細かく調べることによって、推測されてきました。
そうした研究によって、脳と身体の上下、左右は「さかさま」につながっていることがわかってきました。
手足を動かすなど運動の指令を出す中枢は、大脳の前頭葉にある運動野です。
また、頭頂葉にある体性感覚野には全身の皮膚からの情報が入力されます。
どちらも上の方に足、下に向かって手や頭に関係した領域があり、上下が逆になっています。
脳の左側が障害を受けると、右側の感覚が麻痺したり運動が障害
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さらに、運動野や感覚野の神経細胞の神経突起の大部分は延髄で交差してから脊髄を下行し末梢神経とつながっているため、脳と身体とでは左右も逆になっています。
そのため、左側の脳が障害を受けると右半身が麻痺し、右の大脳の障害では左の運動麻痺がおこることがあるのです。