鬼の手を取り出そうとするぬ~べ~が表紙のDVD「地獄先生ぬ~べ~ VOL.1 [DVD]」(東映アニメーション)

【画像】え…っ? 最恐殺人鬼「A」を演じたのは大御所司会者? これが生徒も高校生でいろいろ衝撃だった「実写版ぬ~べ~」です(3枚)

90年代の子供たちにトラウマを植えつけた恐怖マンガ

 90年代に可愛い絵柄ながら多くの人を恐怖に陥れたトラウマ作品といえば、1993年から1999年まで「週刊少年ジャンプ」で連載されていたマンガ『地獄先生ぬ~べ~』(原作:真倉翔、作画:岡野剛)を思い浮かべる人もいるでしょう。

 同作はギャグやちょっとエッチな要素が含まれて読みやすいですが、幼心に恐怖を刻み込まれるような恐ろしい回も多々ありました。今回はそのなかからファンの間でよく話題にあがる、「トラウマエピソード」を見ていきます。

 トラウマ級の怖い「見開きページ」があったエピソードといえば、コミックス15巻「見たら死ぬ!海難法師の巻」です。この回に登場する「海難法師」は海で死んだ霊の集合体で、その姿を見た者は死んでしまいます。主人公の鵺野鳴介(通称:ぬ~べ~)が左手に封印されている鬼の手で倒そうとしますが通用しません。

 姿を見ると死んでしまうため、作中でぬ~べ~たちは目をつぶって虫の這う断崖絶壁や、吊り橋の上を逃げるしかありませんでした。そんな追い込まれた展開のなかで、ページをめくると見開きでどろどろの海難法師の顔面のアップが描かれていたのです。見たら死ぬと言われていた海難法師が突然現れたため、悲鳴をあげた読者も多いでしょう。

 ほかには、妖怪や幽霊ではなく残忍な人間が恐怖をもたらしたエピソードとして、コミックス2巻「『A』がきた!の巻」も忘れられません。「A」は幽霊や妖怪ではなく、下校中の子供を狙う仮面にシルクハットとマント姿の殺人鬼です。以前は理容師だったのですが、子供のいたずらにより全身にやけどを負ってしまい、その怨みから子供を襲うようになりました。

 Aは子供に「赤が好き?白が好き?それとも青が好き?」と質問し、答えた色によって殺害方法を変えていました。赤と答えれば「血まみれにして殺す」、白と答えれば「全身の血を抜いて殺す」、青と答えれば「水に沈めて殺す」という残忍なものです。

 ぬ~べ~はAが人間であるため、自分の手で退治する対象ではないと判断していたのですが、自分の生徒たちが殺されかけ、鬼の手で直接彼の魂を引きはがそうとします。それでもAは怪力で抵抗し、窓から落下した後は人間の域を超えた妖怪のような存在となり街に消えていくのでした。

 ターゲットが子供、もともとは普通の人間、大人たちは子供がパニックにならないようにその存在を隠している、活動時間は放課後……と、少年少女たちが恐ろしくなってしまう要素が詰まった怪物としてかなりのインパクトを残しています。



魅力的な女性キャラが表紙を飾るDVD「地獄先生ぬ~べ~ VOL.2 [DVD]」(東映アニメーション)

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世代なら聞いた瞬間に思い出す「てけてけ」に「赤いチャンチャンコ」

「A」のほかに連載初期のトラウマエピソードといえば、コミックス2巻「てけてけの怪の巻」があります。「てけてけ」は列車事故によって下半身を失った女子中学生が、霊となった存在です。てけてけは自身の噂話を聞いた人の前に3日以内に現れて、足を奪うという恐ろしい霊だといわれていました。

 しかし実際のところは、噂話を怖がる人びとの念によってその場に縛られてしまい、成仏できないだけだったのです。ただ、ラストシーンでは噂を広めていた不良の足を奪い去るてけてけが描かれており、最後にその存在を「早く忘れた方がいい」と書いてあるのとは裏腹に、多くの読者に忘れがたいトラウマを植え付けました。

 コミックス4巻「赤いチャンチャンコの巻」も、トラウマ回と名高いエピソードです。ぬ~べ~の教え子のひとり稲葉郷子があやまって結界を壊してしまい、封印されていた少女の霊が解放されてしまいます。その霊は「赤いチャンチャンコ……着せましょか……」と聞き、「着る」と答えると相手を血まみれにして殺してしまう残忍な存在でした。

 少女の霊は、結界を壊してしまった郷子を標的にします。大雨で帰れなくなった彼女がほかの生徒と一緒に学校の体育館に泊まった際、霊は彼女に襲い掛かるのでした。ページをめくると「赤いチャンチャンコ……着せましょか……」のセリフとともに、「ニタ~」と笑う少女の霊が見開きで描かれており、多くの読者は恐怖を味わったでしょう。

 上述した4つ以外にも、『ぬ~べ~』では「人食いモナリザ」「七人ミサキ」「はたもんば」「寄生虫」「しょうけら」など、トラウマ回と呼ばれるエピソードが数多く描かれています。大人になった今でも恐怖を感じるのか、改めて手に取って読んでみてはいかがでしょうか。