ロサンゼルス・エンゼルスに所属し、二刀流で活躍した大谷翔平。2年連続のMVPを受賞し、FAでロサンジェルス・ドジャースへの移籍が決定。アメリカのスポーツ業界で史上最高額となる10年総額7億ドル(約993億円)の契約は世界中を大いに沸かすこととなった。

(参考:【写真】ドカベンバッグや応援メガホン、全高約28cmの「レトロソフビ山田太郎」などグッズの数々

  まさに今シーズンの大谷翔平選手は「漫画を超えた存在」の活躍であった。しかし野球漫画界としても、負けてはいられない。そこで今回は大谷選手と対戦させてみたい漫画の二刀流野球選手を紹介したい。

宇野球一(アストロ球団)

  漫画「アストロ球団」で4番を打つ宇野球一。左腕投手で190キロとも噂されるストレートと、七色の変化球、高めから突然低めにボールが現れる「ファントム魔球」など、どんなメジャーリーガーでも投げることのできない球を操ることができる。

  また、打者としても4番を打ち、「ジャコビニ流星打法」という必殺技を持つ。これはあらかじめバットにヒビを入れておき、打った瞬間にバットが砕け散るため、守備側はボールがどこに飛んだのか分からず、捕ることができないというものだ。

  打者大谷選手といえども、190キロのストレートと魔球を武器にする宇野の球をスタンドに入れることは、かなり苦労すると見られる。また、打者・宇野を抑えるためには、「ヒビの入ったバットに当てさせない」ことが要求されそうだ。

岩鬼正美(ドカベン)

 『ドカベン』の名物キャラクター、岩鬼正美。口に加えた葉っぱがトレードマークで、山田太郎や里中智が所属した明訓高校の1番打者としてチームを引っ張った。

  岩鬼は打者として唯一無二の長打力を持つ。悪球が得意でストライクゾーンが打てないという弱点を抱えていたものの、ツボに来れば甲子園球場で場外ホームランを打つことができる。プロ野球編ではホームラン王も獲得しており、実績は十分である。

  投手としての活躍は少なかったものの、甲子園のマウンドに立ち158キロのストレートを投げこんだ経験を持つ。また「フォームが見つかれば170キロ投げられる」と豪語していた。コンロトールはかなり悪いが、打者としては「どこに行くか分からない豪速球」ほど恐ろしいものはない。

  大谷投手対打者岩鬼の対決は、力と力の勝負になることが予想される。大谷投手はコントロールも良いだけに、悪球はほぼ期待できない。岩鬼がその状況をどう跳ね返すのか。一方投手岩鬼対打者大谷の対決は、メジャーリーガーの160キロに達するストレートをホームランし続けている大谷がかなり有利だろう。岩鬼としては得意の荒れ球を武器に勝負したい。

殿馬一人(ドカベン)

  明訓高校の2番打者、殿馬一人。「白鳥の湖」「黒田節」などの秘打や、ピアニスト経験を活かしたリズム打法で、対戦相手を撹乱してきた。唯一明訓高校に勝利した弁慶高校の武蔵坊数馬は、山田太郎よりも殿馬を恐れていた。また、劇中「昭和の怪物」と呼ばれていた元読売ジャイアンツの江川卓氏が「山田太郎より殿馬のほうが嫌と話している」と実況アナウンサーが紹介したこともあった。

  殿馬は二塁手として出場したが、一度だけマウンドに上がったことがある。ピアニストになるため指の股を深くする手術を受けているため、フォークボールを得意としていた。また、ボーリングの球を転がすように投げる「秘投ボーリング」という球も武器としている。

  大谷投手対殿馬の対決は、独特のリズム打法を駆使する殿馬に大谷投手も手を焼くことだろう。しかしリズム打法を得意とする殿馬も、165キロのストレートとスイーパーやチェンジアップを駆使する大谷投手には苦労するはずだ。

 打者大谷対殿馬投手の対決は、大谷選手が有利だと思われる。しかし殿馬は相手のリズムを崩すことに長けており、1打席勝負なら抑える可能性もありそうだ。

上杉和也(タッチ)

 『タッチ』で野球の天才として語られていた上杉和也。1試合18奪三振、打ってはサヨナラタイムリーと高い才能を見せていた。

  才能とともに努力を怠らない性格で、ストイックに野球に取り組むことができる。これは大谷選手に通じるものがあるといえよう。

  和也は事故に遭い死亡してしまったため、大谷選手との対決は叶わぬ夢だが、仮に彼が努力を怠らず、プロ野球の世界に飛び込んでいれば、大谷選手に勝るとも劣らない選手になった可能性がある。

  漫画を超越する大谷選手と、野球漫画界を湧かせたスタートの対決。叶わぬ夢ではあるが、できることなら見てみたい。

(文=佐藤俊治)