TVアニメ「鬼滅の刃 4(完全生産限定版)」Blu-ray(アニプレックス)

【画像】え…っ? めちゃ美しいけど化け物!これが「パワハラ会議」の時の無惨様です

取り返しのつかない行為に及んだモブキャラたち

 アニメやマンガに登場する主要キャラの動向によって、話の展開が大きく変わるのは当然のことですが、時にはモブキャラのに些細な言動が物語に大きな影響を与えることもあります。今回は、ファンの間で「すべての元凶」「許さない」といった声があがる「週刊少年ジャンプ」作品のモブキャラ3人を振り返りましょう。

『鬼滅の刃』善良な医者

『鬼滅の刃』(作:吾峠呼世晴)は、大正時代の日本を舞台に、人を食う鬼との戦いを描いたダークファンタジー作品です。

 人間の脅威である鬼の元凶は、平安時代に生まれた「鬼舞辻無惨(以下、無惨)」という人物で、彼が鬼になったきっかけは、ひとりの善良な医者による治療でした。もともと病弱だった無惨は20歳までしか生きられないと言われており、その医者は「青い彼岸花」を使った薬を投与します。

 しかし、すぐに効き目が現れなかったことに腹を立てた無惨は、怒りのままに医者をナタで殺してしまいました。その後、薬の効果が現れ、無惨は自分が鬼になったことを自覚し、唯一の弱点となった日光を克服するために手下の鬼を増やして、大勢の人を殺すことになります。医者としてひとりの人間を助けようとした結果、多くの人命を奪う鬼の誕生に加担することになるとは、皮肉な話です。

 この医者がしでかしたことの重大さは計り知れず、連載時やアニメ放送でこの事実が明らかになると、彼に対して「『鬼滅』においての最大の戦犯」「脇役なのに最悪のやらかし案件」「無駄に有能すぎる」など、さまざまな反響が出ていました。

『ONE PIECE』海賊王ゴール・D・ロジャーの処刑を見ていた市民

 ジャンプの大人気作『ONE PIECE』(作:尾田栄一郎)では、アニメオリジナルで「やらかしキャラ」が登場しました。

 アニメ初期のオープニングでは、原作と少し言い回しは変わっているものの、「おれの財宝か? 欲しけりゃくれてやる 探せ この世の全てをそこに置いてきた」という処刑前の海賊王ゴール・D・ロジャーによるセリフが登場しており、この言葉がきっかけになって世は「大海賊時代」に突入します。しかし、処刑前のロジャーの言葉は自発的に発言したのではなく、処刑を見ていたモブキャラの質問によって引き出されたことが、アニメ版で明らかになったのです。

 アニメ48話「始まりと終りの町・ローグタウン上陸」に登場した、海軍中将スモーカーの回想シーンでのことでした。スモーカーは子供の頃に、ロジャーの公開処刑を目の当たりにしたことを語り、その回想ではロジャーが処刑される直前に大衆のひとりが「おい海賊王!」「集めた宝はどこに隠したんだ!?」と問いかける場面が登場します。処刑を「さあとっとと済ましちまおうぜ」と言っていたロジャーは彼に質問に応えるよう、上述したアニメオープニングのセリフを発するのでした。

 原作にも通ずるのかはわかりませんが、アニメ版においてはモブキャラの彼によって大海賊時代に突入したことになり、彼が元凶といっても過言ではないでしょう。処刑台にいた海兵が止めようとしたにも関わらず質問を続けていたため、もしかすると後で何らかの罪に問われたかもしれません。

『封神演義』黄天化にとどめを刺した一般兵士

 主要キャラの死は、強く印象に残りやすい展開です。強敵に敗北することも多いですが、『封神演義(ほうしんえんぎ)』(作:藤崎竜)に登場する「黄天化(こうてんか)」の最期は、モブキャラの手によるものでした。

 同作は中国の明の時代に書かれた神怪小説をもとにしたマンガで、三千年以上前の古代中国を舞台に、仙人たちの戦いが描かれています。そのなかでも武家の名門の一族として登場した天化は人気キャラのひとりであり、ライトセーバーのような武器である「莫邪の宝剣」を使いこなし、端正なビジュアル、語尾に「~さ」とつける独特な口調が特徴でした。

 そんな天化は物語終盤で、戦いの最中に血が止まらなくなる呪いを受け、自分の命が長くないことを悟ります。そして最後に殷王朝の第30代皇帝「紂王(ちゅうおう)」と戦うことになり、呪いにかかった状態でも何とか一騎打ちに勝利しました。

 しかし、今後は戦線から離れようと決心した直後、一般兵士に背後から刺されてしまいます。最期に「この死に方は考えてなかったさ…」とつぶやいて、命を落とすのでした。

 仙人同士の激しいバトルが特徴の同作ですが、まさかの一般兵にやられるという最期に対して「不意打ちとはいえ…本気で許せなかった」「初の推しキャラだったので、しばらく寝込んだ」など、当時ショックを受けた人も多かったようです。