被災地での出血に悩む女性(楠あやとさん提供)

【マンガ】被災時になぜナプキンが必要? 当事者の体験談に5万人が共感「もっと広まって」本編を読む

被災時のナプキンについての体験談「もっと必要性が広まりますように」共感の声が続々

 漫画家の楠あやと(@Kusunoki_Ayato)さんは、2011年3月の東日本大震災で被災した経験があります。避難所では、電気や通信のライフラインは断絶され、寒いなか長時間並んで水を確保するなど、普段の日常とはまったく違う不安な日々を過ごしたそうです。余震が続くある日、急激な環境変化でストレスを感じていたのか体調に変化が起きます。そして、その不調は長引きます。さすがにおかしいと思った楠あやとさんは病院に行ってみることにして……?

 楠あやとさんによるエッセイマンガ『被災地にナプキンが必要な話』がX(旧:Twitter)上で公開されました。いいね数は5万を超えており、読者からは「もっともっと必要性が広まりますように」「体験談を分かりやすく描いてくれてありがとうございます。大切な話ですよね」「素晴らしい作品ありがとうございます。男性にも当たり前に知って欲しいと思いました」などの声があがっています。

 楠あやとさんは漫画家として活動しており、X(旧:Twitter)にて日常系マンガを投稿しています。

 作者の楠あやとさんにお話を聞きました。

ーー今作『被災地にナプキンが必要な話』を描こうと思ったきっかけや、理由を教えて下さい。

 X(旧:Twitter)上で、能登半島大地震の被災地にナプキンが足りていないというニュースを見て、どうしたらそれが必要なのかを説明するために、実体験を含めて描きました。男性に関係ないと思わせず知ってほしいことですし、女性には生理以外で不正出血もあるといった注意喚起でもあります。

ーー実際に東日本大震災で経験された貴重なエピソードを共有してくださりありがとうございます。今作を描くうえで気を付けたことや工夫した点などはありますか?

「ナプキン」というテーマにより、男性が「自分は関係ない」と思わないように、なぜ必要なのかを理解してもらうためにエビデンスを交えて描きました。そして、ナプキンの血の表現がリアルすぎず、しかし出血が分かる表現にするため、色合いを抑えて描きました。



ナプキンの必要性が世間に浸透するのはいつ?(楠あやとさん提供)

ーーすべての人に読んでほしい作品ですね。たくさんの感想が寄せられていますが、とくにうれしかった感想の声、印象に残った読者のコメントはありましたか?

 男性の方で、家族のパートナーや子供のためにナプキンを避難袋に入れないといけないと考え直したという方や、経営者の方で、会社の非常用グッズにナプキンを追加すると引用リポストしてくれた方など、今後何が自分でできるか行動に移してくださる方々がいました。

 一番気になった方でいうと、実際に能登で被災して出血しているという10代の女性の方です。その後、出血も止まらないので二次避難するという投稿を見かけて安堵しました。少しでもストレスが溜まらない場所で落ち着いて過ごしてもらいたいです。

ーー災害時に女性に起こる体や心の変化、ナプキンの必要性などが詳細に描かれていました。あまり知られていない、女性を取り巻く環境が多いことに衝撃を受けた人も多いと思います。このような被災地での状況を改善するには具体的にどうすればいいのか、楠さんの考えをお聞かせ下さい。

 たとえば、不正出血でナプキンなんて自分で用意しろという方もいますが、非常時に避難先へ持ち出せる物は限られています。災害時に、トイレットペーパーをたくさん持ち出せる方がどのくらいいるでしょうか? 自助でできることは限られているので、だからこそ、公助で事前に用意して助けられることもあるのだと、個人的には考えています。それは行政が主体でできることです。

ーー生理を経験することのない男性との認識の差など、災害時だけではなく日々の日常でも向き合っていかないといけないことだと感じました。改めて今作に込めた思いや、伝えたいことなどがあれば教えて下さい。

 日本の性教育的に、知る機会がないのが現状かもしれませんが、今後、それを改善することはできると思うのです。人口の半数は女性であり、その声を知ってほしいので、マンガを描いています。

ーー今後はどのような創作活動をされる予定ですか?

 今回のナプキンについてのマンガが、思わぬ反響により5万いいねになりました。そのなかで、生理についても描いてほしいという声がありました。今後はそれについても描きたいと思いました。ただ、描くだけでなく、相手に伝わるためのマンガを心がけたいと思っています。気になった方はフォローしてくださるとうれしいです。